TOP  INDEX BACK  NEXT

UCLAのキャンパス  (観光地や映画ロケ地紹介の第13回目)

 2008年11月、カリフォルニやグランド・キャニオンなどの旅行で行った観光地や映画のロケ地紹介の第13回目は、UCLAのキャンパスと、映画エリン・ブロコビッチ(Erin Brockovich)です。この映画は、アメリカ史上最高額の和解金を地域住民のために地道な努力にて勝ち得た女性を描いているものです。後で詳細に書きますが、極簡単に書きますと、公害問題での係争事件を扱っています。また、この映画のロケ地の一部としてUCLAのキャンパスも登場してきます。

映画エリン・ブロコビッチ(Erin Brockovich)

 まずは、この(2000年制作の)映画内容は、実話に基づくものです。題名は、公害問題で奮闘した女性の名前が、そのまま使われています。(この女性の英語版公式サイト「Erin Brockovich 」は、ここから、ご覧下さい)私は、映画を見る前の先入観で、「公害」、「裁判」、「弁護」とか、やや堅い言葉が並んでいましたので、「この映画は難しいのかなあ」と思っていました。

 しかし、主役のジュリア・ロバーツ(エリン・ブロコビッチ役)が、実に見応えのある役柄でした。生活あり、家族あり、恋人あり、笑いあり、涙あり、頑張りあり、喜びありと、色々な展開が次々と続き、ついつい引き込まれて見入ってしまいました。しかも、私のような者には全くと言っていいほど馴染みのないアメリカの裁判、和解交渉や、それらの事前準備含めた具体的な状況(まだまだ、ほんの一部かもしれませんが)を見て、「あー、アメリカの係争問題は、こうやって進むのかあ」と勉強にもなりました。

 また、ジュリア・ロバーツは、この映画『エリン・ブロコビッチ』での活躍が評価され、2001年のアカデミー賞で主演女優賞を受賞しました。あと、ご参考までに、この女優さんは、このずっと前の1990年、リチャード・ギアと共演した映画『プリティ・ウーマン』で同賞のノミネートもされスターの座をつかんでおられました。(この『プリティ・ウーマン』については、私の「観光地や映画のロケ地紹介」シリーズ、第3回目「ビバリー・ウィルシャー・フォーシーズンズ・ホテル」でも、一部を紹介しています)

 この映画の日本語版公式サイト『エリン・ブロコビッチ』も掲載中ですから、詳細な配役、あらすじ、その他のことは先のリンク先から、ご覧頂くこととして私は少しだけ触れたいと思います。幼い3人の子持ち女性が職もない、生活に困っている中、さらに交通事故にあい負傷しても和解金も取れませんでした。職探しもままならず、弁護を頼んだ弁護士事務所に半ば強引に働き始めました。

 そこで偶然にも、ロサンゼルス郊外にあるヒンクリーと言う地域での医療データに不審を持ち、調べて行くと、その地域での健康被害が起こっていました。そして、さらに調べると、健康被害の原因は、大会社PG&E工場から流されている6価クロムからでした。

 その後、地域の方に悩みを聞いたり、裁判や和解交渉に立ち上がるように励ましたりします。どこの国だって公害問題の係争は、なかなか簡単に進まないと思いますし、しかも600人以上と言う大きな訴訟団です。この件でも同じことで、そのような困難なことや解決の難しい局面も映画と言う限られた時間内ではありますが、繰り返し描かれています。

 しかし、最後に映画では、ジュリア・ロバーツ(エリン・ブロコビッチ役)の大活躍や弁護士さん達の奮闘により、公害企業から地域住民に対して大きな和解金を勝ち取りました。その金額は、冒頭に書いた通りアメリカ史上最高の額となりました。その後、この大企業は、お金だけでなく、このヒンクリーの地域で色々と改善策も実施していきます。

 私は、どうしても”史上最高金額”とか”アカデミー賞”とか、やや派手な、目立つ表現を見てしまいます。しかし、実際(実話)は地べたを這うような地道な努力の積み重ねがあったからこそ、地域の方の信頼も勝ち得たし、様々な係争に有利な情報提供もあったのだと思います。この「地道な努力」とか「信頼」とかは、何もアメリカだけでなく、現代日本の様々な場面で問われていることでもあるなあと思いました。

 あと個人的感想ながら私は、主役のジュリア・ロバーツと言えば、それまで『プリティ・ウーマン』しか知りませんでした。しかし、この映画を見て、さすがアカデミー賞の主演女優賞をとる女優さんは役柄の幅広さ、グイグイと訴えかけるような、他を圧するようなオーラと言いますか、圧倒的な存在感などを感じました。この主役は、まさしく彼女の”はまり役”だったような気がします。また、今回は書きませんが、この映画の準主役、脇役の俳優さんも、なかなかいい味出して、実にいいなあと思いました。

UCLA、ムーア・ホール
(周辺にカーコフ・ホールやパウエル図書館がある)

UCLAのキャンパス
 先の映画エリン・ブロコビッチで、登場してくるのが、そう時間は長くないですが、今回ご紹介するUCLAのキャンパスです。この映画では、公害の毒物などについてUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)大学教授に聞きに行ったシーンとして登場します。

 主役が、この教授に相談に来た時にUCLAキャンパス内が少し写ります。緑の芝生や、この大学の象徴的な赤煉瓦のロイス・ホール(Royce_Hall) などです。映画では、この建物内外のシーンが撮られていました。私は、2008年11月23日にUCLAのキャンパスにも行ったのですが、残念ながら、このロイス・ホールまで行けず、右写真にあるムーア・ホール近くを散策しました。

 この周辺には、赤煉瓦造りの建物が、そのほかに沢山あり、なかなか感じのいい所でした。この大学を紹介し始めると切りがないくらいですが、UCLAは、カリフォルニアでは1919年に開校した古い歴史と伝統があり、その規模も職員と学生数を併せると4万人を越しています。敷地も本当に広いようです。

 そのような歴史や規模の大きさばかりではなく、この大学は何よりもアメリカ国内だけでなく世界で活躍している人物を多く輩出しています。つまり、頭が良くて勉強しないと入学も卒業もできないような名門中の名門のようです。
私の関係ホームページ
 カリフォルニア旅行記』(目次ページ)
 フランスあれこれ』(目次ページ)

 あと、なんと言っても大学ですから、「観光地」と言う表現は適切ではないかもしれませんが、それでもガイドブックを見ると校内見学専用のバスツアーもあるほどです。

 私も時間があれば、ゆっくり見て回り、校内にあるカフェテリアで昼食を食べ、売店ではUCLAのロゴの入った例えば帽子、Tシャツあるいはボールペンみたいな物を買おうかなあと思いましたが、それはできませんでした。ロサンゼルスと言えば、ついついハリウッド、ビバリーヒルズ、ロデオ・ドライブなど有名観光地を訪れてしまいますが、このUCLAのキャンパスも、お勧めな所と思いました。

(掲載日:2010年9月21日)

    
TOP  INDEX BACK  NEXT