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チェック・ポイント6、シンプル・イズ・ベスト

 このシンプル・イズ・ベストの言葉は器械や道具類などで、良く使われます。単純な作り方が結局、人が扱いやすいし、頑丈で壊れにくく、さらにはメンテナンスしやすいと言うことです。

 家作りでもこの言葉は生きてきます。たとえば、複雑な形をした屋根構造は格好はいいのですが、その分、資材も多く必要です。また、風を吸い込みやすく、強風に弱いと言われています。さらに、屋根の角度が45度(普通10寸勾配とかカネ勾配とか言われている)なら、メンテナンス時、足場が必要で、しかも、複雑な屋根形状なら足場用パイプが組みにくいこともあります。

 私は宅地の形状からして、止むを得ない場合をのぞき、屋根の形はできるだけシンプルな切妻、寄せ棟屋根で、角度は6寸勾配(この角度までなら、何とか足場いらずでメンテナンスできると言われています)以下をお薦めいたします。単純で緩やかな角度の方が強風にも強いし、メンテナンスもしやすいし、コストもおさえやすいと言うことです。

 屋内の間取りでも、迷路とまで言わないが、1回来客した客が2回目も聞くような間取りは考えものだと言えます。また、家族間のプライバシー保護から、独立タイプの部屋になっているのも多いと言えます。日本は古来から冠婚葬祭を自宅で行う習慣がありました。(今でも勿論あります)そのため、田の字型の間取りで、障子やふすまを全部はずすと公民館並の大広間に変身しました。これは単純な間取りでないとできない芸当です。近ごろは結婚式場、葬儀場、集会場など、どこでも完備され、その必要性は低くなったと言えます。しかし、この単純な間取りの発想は単に何かの宴会の時に広く使えると言うだけでなく、日常普段でも、掃除しやすい、机やタンスなど大きい物を出し入れしやすいとか、各部屋の有効面積が広く使えて、収納場所も取りやすい利点などもあります。

 また、子供さんが何かの理由で泣きだした時など急いでどこからも近づきやすいのが、田の字型風の単純な間取りです。ドアを何枚も開けないとアクセスできない間取りは緊急時のお年寄りや子供さん含めて移動にも影響が出るのではないでしょう

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