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聞いた言葉・第16回目、『水には頭がない

水には頭がない

 この言葉は、私の大阪時代(1972年3月から1997年3月まで)最後の年に聞きました。当時、私は、大阪空港の会社に在職しながら、田舎(大村市)にログハウスを建てるため、色々な準備をしていました。またそして、ありとあらゆる機会をとらえ、誰彼なしに家作りのためになるような話しを貪欲に聞いていました。

 そのような時、長年お世話になり、かなり以前に純和風作りの家を建てた先輩と話す機会がありました。私が先輩に家作りで聞きたかったのは、「注意すべき」点や「あーすれば良かったかもしれない」など、私にとってこれからの教訓になるようなことでした。

 先輩は、私のログハウス作りに関心を示しつつ懇切丁寧に教えてくれました。その中で新鮮でなるほどなあと思ったのが、「水には、頭がない」という言葉でした。もう少し、引用しますと、「水には頭がない。だから、どこからでも進入してくる。意外だなあと思う(目に見えない)所にも水が入ってきて、知らない内に木が腐る可能性もある」と話してくれました。

 特に、「十二分に注意が必要なのは、水回り(風呂、トイレ、台所など)だ。ここは相当頑丈に作っても長年使っていると、どうしても痛みやすく、いずれはメンテナンスが必要となるなる」

 「水は低い方ならどこにでもいくから、どう流れるかを良く考えた方が、後のためになる」と言い、簡単な図面まで書いて説明を加えてくれました。

 このことは、私のログハウス作りに大きな影響を与えました。私は、それまでは、どちらかと言うと家の格好、間取り、内装など、ある面見てくれや目立つところばかりを考えていました。

 考えてみると、見てくれや格好も確かに重要ですが、住み始めたら、やはり(日頃の車の手入れと同じように)メンテナンスや基本的なことが大事と思うようになりました。

 実際私も建設後6年目(2002年12月現在)になろうとしていますが、家の外観及び内装などの見てくれや格好は、時間とともに慣れや諦めも含めて何とか馴染んでいます。しかし、気になるのは台風や豪雨時など、雨の吹き込みは大丈夫だろうかとか、毎日使用する水回りには、どこか隙間はないだろうかなど、先輩の言っていた通りのことでした。(記:2002年10月23日)

 (私の家作りそのもの詳細な記述は、私のホームページの別のページに『私のログハウス』、『頑丈で健康な家』、『日田杉の魅力』などをご覧下さい)

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