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聞いた言葉・第40回目、
『走る喜びがこの公園をそしてわが日本の友の心を満たしますように』

 
走る喜びがこの公園をそしてわが日本の友の心を満たしますように

ロザ・モタ広場 (後の山は郡岳
 今回のこの言葉は、女性マラソンランナーで有名なポルトガルのロザ・モタ(Rosa Mota)さんの書かれた碑文(実物はポルトガル語のメッセージで、その下部に日本語訳がある)からです。

 前紹介が長くなりますが、この彼女の碑文(自筆メッセージ)は、大村市東野岳町(野岳湖の湖畔)にある『ロザ・モタ広場』のロザ・モタ記念塔(記念碑)<本人の顔、直筆碑文(メッセージ)、名前、年月日や足型のレリーフなど>にあります。<このロザ・モタ記念塔(記念碑)の詳細は、ここからご覧下さい

 この広場は、芝生に覆われた直径約75mの円形で、1992年3月に完成しました。ロザ・モタさんは、1990年1月に「おおむらハイウェイロードレース」の招待選手として滞在しておられました。その時、この野岳湖畔の周回コースが気に入られ、毎日のようにトレーニングされました。そのことを記念して、広場の名称となったものです。

ロザ・モタさんの顔、直筆碑文、
足形のレリーフがある記念
 あと、もう少し紹介しますと、なぜ大村市がポルトガルと関係が深いかといいますと、実はこの国のシントラ市と大村市は姉妹都市なのです。この由来は、日本最初のキリシタン大名であった大村純忠ら3大名が派遣した天正遣欧少年使節は、1582年(天正10年)2月20日長崎港から ヨーロッパへ出発し、そして1584年8月にシントラ宮殿を訪ねていることからです。

 話は、ロザ・モタさんに戻りますが、この方は、本当に強いマラソンランナーと言えます。1988年開催のソウルオリンピックの金メダリストであるばかりではなく、常に世界の一流選手が集まり覇を競い合うシカゴ、ボストン、東京、大阪などのマラソン大会などでも優勝されました。

 私のこの当時の印象では、女子マラソンの世界大会が報道されていれば、常にこの方が優勝ばかりしていたような感じが、残っています。しかも、堂々とした走りでした。

 それでいて、他の参加された方からも、「ロザ・モタさんと一緒に走れて良かった」とか「自信がついた」みたいな感想が出されていて、人をひきつける方かなあとも思いました。

 私は、記念碑に書いてあるロザ・モタさんのメッセージを見て(特に飾らない表現ながらも)実に優しい、心のこもった言葉で、しかも、本当に走ることが好きな方かなあとも思いました。真に、勇者とかチャンピオンと呼べる方は、心が優しいからこそ、競技も強いのでしょう。(記:2003年12月20日、追加改訂日:2019年6月15日)

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