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聞いた言葉・第46回目、失敗作品も大事です

 
失敗作品も大事です

 この言葉は、大村市内で開催されました写真講座の時、講師の方(長崎県在住のあるプロカメラマン)から聞きました。実際はもう少し長く、「写真はうまく撮れたいい写真だけでなく、絞り設定を間違えたなどうまく撮れなかった写真も見比べるために必要です。成功作品だけでは面白くなく、失敗作品も大事で、だからこそうまく撮れた写真をどうやって撮ったか、勉強になるのです」との主旨で、何回か繰り返し話しされました。<注:掲載写真は文章と関係ありません>

 この方が撮られた長崎県内の自然(山、川、海、花など)は、いずれも素晴らしく、映し出されるスクリーンを私は見入っていました。

 また、同じ長崎県内の地元と言うこともあるのか、実際は一度も行ったことなくても聞いたことのあるような地名やテレビなどでその付近を見た記憶などもあり、写真に親近感も覚えていました。

 講演に参加された方々も、「あそこにあんな綺麗な撮影スポットがあったのかあ」とか「見たことある風景だが撮り方ひとつでこんなに違うのか」みたいな感想が口々に出されていました。

 また、この講師の方は、「例えば北海道の富良野など、いい時期にいい場所に行って撮れば綺麗な作品が撮れると思います。でも、長崎からしょっちゅう行ける所ばかりではないし、むしろ、地元のいい所を自分で見つけて、時間や角度など何回も変えて撮れば、面白くていい作品も撮れるのではないでしょうか」との話しもされていました。つまり、「身近にいい撮影スポットがあるということ」でした。

 私が良く見ているホームページの中に写真のページがあります。長崎県内にも、どなたも一度は見たことのあるような九十九島や雲仙、逆にまた、名前もあるのかないのか分らない小さな半島と海、夕日を浴びながら出港する漁船など、あえて飛行機など使って遠くまで行かなくても、講師の言われた通り、地元にも沢山いい角度の被写体はあるのだなあと思っています。

 あと、この言葉は下手の横好きながら、時間あればカメラを持ち歩いて撮っている私にとって励まされることでした。プロでも何十枚か撮れば、その内の何枚かは思うような写真になっていなかったということは、逆に素人がいつもいい写真が撮れなくて当たり前だということかなあと思いました。いい写真を撮られているプロだからこそ、成功の数だけそれなりに失敗もあるのかなあと。

 「結果が総て」という意味では写真ほど分りやすいものないと思います。でも、本人がいくら頑張っても、天候、太陽光線、時間、場所の設定その他で、写真の出来不出来は大きく変わることも、また事実です。中には決定的なチャンスや何でもないような偶然の重なりも大きく左右する場合もあるのではないでしょうか。

 プロカメラマンの講師がいわれた「写真は、失敗作品も大事です」との言葉は、結局、失敗作が出るほど、あるいは”失敗作”と自分が言えるほど、「まずは色んな被写体に挑戦、その後工夫、努力してみること」とも思えました。(記:2004年10月15日)

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