TOP INDEX BACK NEXT

聞いた言葉・第78回目、立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花

 
立てば芍薬
座れば牡丹
歩く姿は百合の花
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花

 この言葉は、美人をたとえた花として有名です。ただし、「じゃあ、なぜ、芍薬、牡丹、百合が出てくるのか」と言う質問があったとしたら、私は不勉強のため、全く分かっていません。

 また、花そのものについても私は知らないので、国語辞典の大辞泉によれば3種類の花について下記の通り書いてあります。< >内が、その引用です。

 < 芍薬(しゃくやく)=ボタン科の多年草。高さ約60センチ。葉は複葉。初夏、大形の紅・白色などのボタンに似た花を開く。漢方で根を乾かして鎮痙(ちんけい)・鎮痛薬とする。アジア大陸北東部の原産。品種も多い。顔佳草(かおよぐさ)。夷草(えびすぐさ)。 

 < 牡丹(ぼたん)=ボタン科の落葉低木。高さ1〜2メートル。葉は大きく、羽状複葉で、互生する。5月ごろ、白・紅・紫・黄色などの大形の花が咲く。花びらは5〜8枚あるが、重弁や二段咲きなどさまざまな園芸品種があり、寒牡丹もある。根皮を漢方で女性の浄血薬などに用いる。中国の原産で、古くから栽培。花の王とよばれ、二十日草(はつかぐさ)・深見草(ふかみぐさ)・名取草(なとりぐさ)などの異称もある。ぼうたん。 

 < 百合(ゆり)=ユリ科ユリ属の多年草の総称。温帯を中心に分布し、カノコユリ・オニユリ・ヤマユリ・テッポウユリ・スカシユリなど、園芸用に栽培されるものも多い。鱗茎(りんけい)が食用になるものもある。葉は線形などで平行脈が走る。夏、白・黄・橙色などの大形の6弁花を開く。リリー。 

 
以上の通り、芍薬、牡丹は同じボタン科のようですが、それ以外は木と草花の違いなど色々辞典だけを見てもあるようです。さらに、「立てば芍薬、座れば牡丹」なのに、上記の辞典引用文でもお分かりの通り、牡丹の方がはるかに背が高いのです。

 あと、この辞典内容は読めばよむほど色々なことが書いてあり、3種類の花とも様々な説明がしてあることが分かります。さらには、牡丹は「花の王」と呼ばれていたのですね。

 道理で、なかなかの風格と言いますか、花弁の大きさにも他の花を圧倒するような貫禄と言いますか、やはり「花の王」と言う代名詞は、なるほどなあと思います。

 この三つの花の中で、(右写真の)白い百合だけなら、やや地味に見えるのでしょうか。ただ、百合の仲間で鬼百合の花などは、赤い色や斑点がついているものなど様々です。

 そのように百合自体を一つだけで見ると背丈も1mくらいあり、花の数もけっこう群れていて、仮に例えば真っ赤なバラみたいな色と同じとしたら、けっこう派手な花に変身したでしょう。

 ただ、体(茎)は、どの百合も大きい花をよくぞ持ちこたえているなあと思うほど華奢な感じに見えますね。この「歩く姿は百合の花」は、スマートな体、足の長い美人をイメージしたのでしょう。

 もしも、百合が大根みたいな茎だったら、たぶん昔の人はこの例えに百合の花は入れていなかっただろうなあと勝手に想像しました。あと下手な横好き素人カメラマンとして、背丈もあり大きな花なのに、この百合はなかなかうまく写真を撮らせてくれないです。それは花弁の向きが、やや下向きだからでしょうか。

 写真が出ましたので、もう一つ。それは、芍薬の花はけっこう色んな角度から撮らしてくれます。もちろん上からもいいですが、横から、下から、さらには葉っぱなどの緑を入れても、また、青空に花が突き出たような角度でもいいです。(この芍薬の花及び撮影の感想は、ここのページをご覧下さい

 時代は流れ、美人の定義も様々に変わったとしても、いずれにしても、この三つの花自体は、どの花も素晴らしいです。外見だけでなく大昔から花の女王然として、中から何ら無理することなく自然と美しさが漂っているような感じさえします。

(記:2007年6月6日)

TOP INDEX BACK NEXT