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体に優しい無農薬畳

 畳に関しては義兄紹介で、熊本の水俣(畳の名産地)の無農薬畳を使用することにしました。畳はイ草のほかに稲藁が使われています。この稲藁は乾燥した物でも直ぐにダニなどの虫が付きやすいと言われています。そのため、普通田んぼで行われている農薬散布の20倍近い濃度の農薬が混入されています。新築の家に住み始めて、肌が敏感な子供や女性などは畳からもアレルギーになる人もいます。

 私はアレルギーとはあまり縁のない野郎でしたので、相当この畳について使うかつかわないか迷いました。また、普通の畳より、値段が倍近くもし、水俣ー大村間の高速道路や輸送費のことなど、かなりかかるのではと心配していました。今まで自分が考えていた予算組みより、全体的にオーバーしていたのと、完成祝いが間近に近寄って来ていたので、水俣まで頼んで間に合うかどうかも原因にありました。新年を気分一新で迎えたいのか、12月は畳業者にとって忙しい季節と聞きました。

 水俣の一期先畳店へ義兄がかけあってくれたところ、普通の畳より当然高いものの、輸送費や高速代は「これからの宣伝と言うこともあり、負担なしでいい。期間も間に合う」との返事を頂きました。畳は内装品で最後の発注物でした。 それまで私自身、新建材や白蟻駆除のために農薬も使わずにこだわってきたので、畳だけは農薬入りというのでは何かわだかまりがありました。「これまで健康住宅にこだわり、他の人にも新建材や農薬は体に悪い」と言い続け、また、個人新聞にまでその特集を書いてきたので、畳だけは違うと言いたくありませんでした。(ログハウスに見学者が来られても、畳のことは触れなければいいとも思いますが、私は不器用人間ですから、そのようなことは出来ない性格でした) このままだと「泥棒がまともな人に『泥棒するな』と説教たれていること」と同じだろうと考え、お金は気になりましたが発注をお願いしました。

 早速、12月始めに計測に来られ、畳屋さん独特な表現方法も知りました。また、名刺はなんとイ草ですいた物で、なかなか渋いいい物でした。完成祝い前日の12月19日に納品され、ほのかなイ草の香りのする畳に座ると、普通の畳に比べ柔らかい物でした。(記:1998年3月)

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