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ブログリー広場
今アルザスが面白い5、広場について

 『今アルザスが面白い』の5回目は、広場についてです。ただし、最近、ストラスブールかアルザス地方で、何か目新しい広場ができたとか話題になったとかと言うことではありません。

 また、今回の旅行で広場は、そのほとんどが素通り程度でゆっくり見学したことがなく、今までのページにもブログリー広場をのぞき掲載していませんので、この特集ページにまとめて書きたいと思いました。

 広場と言えば、普通は公共の場所で人がたくさん集まれる広い場所のイメージがあると思います。実際そのとおりで、日本でもヨーロッパの広場も人が多く集まってくる場所には違いがありません。

カテドラル広場
 しかし、私が見た範囲内でも欧州の広場は、(日本の駅前広場風と違って)非常に個性があり、また、何か歴史的建造物と一対の場合があり、デザイン上も魅力を感じました。

 例えば、何十万人も一度に入れるサン・ピエトロ広場(ヴァチカン)、元古代競技場をそのまま使って3つの噴水があるナヴォーナ広場(ローマ)、高いオベリスクのあるコンコルド広場とヴァンドーム広場(パリ)など、その広場の歴史や登場人物を書くとそれだけで一冊の本ができるくらいの所もあります。

 私は、大道芸人の面白い芸を見たり、偶然にも結婚式を終えたばかりの新郎新婦とその家族や友人たちも見たことがありました。また、夜の広場は、ライトアップされて老若男女の語らいの場所でもありました。そのほかにも、集会や政治討論会みたいなこともおこなわれていました。

 さらには広場に面して、人が集まるのを目当てに、洒落たカフェ、レストラン、お土産店や商店なども多く見ました。広場の中には毎月決まった曜日に市が立ったり、何かのイベント会場にもなっている広場もありました。

メゾン・デ・タンネーアとベンジャミン広場(手前)
 このように欧州にある広場は、日本の広場と違って歴史があると言うだけでなく、人が集まってきやすい、楽しい雰囲気と魅力があり、断然こちらの方がいいと思いました。

 あと、話しが少し脇道にそれますが、泉のある広場もローマで多く見ましたが、この泉の果たしている役割も大きいなあと思っています。

 本題に戻りますが、今回のストラスブールやワイン街道巡りの旅行で私が見た広場をまず下記に列記します。
<ストラスブール>
・クレベール広場(
PLACE KLEBER(注1)
・グーテンベルグ広場(PLACE GUTENBERGRUE)
(注2)
・カテドラル広場(
PLACE LA CATHEDRALE)(注3)
・宮殿広場(PLACE DU CHATEAU)(注4)
・ブログリー広場(
PLACE BROGLIE(注5)
・共和国広場(
PLACE DE LAREPUBLIQUE(注6)
・ベンジャミン広場(PLACE BENJAMIN ZIX)
(注7)
・サン・トーマス広場(PLACE ST.THOMAS)
(注8)

(注1):クレベール広場の名前の由来は、ナポレオン時代に活躍したストラスブール出身のクレベール将軍で、エジプト遠征時に戦死した。この広場は広いので各種パレードや公式行事などが開催されている。
(注2):グーテンベルグ広場の名前は、活字印刷機械の発明で有名なグーテンベルグから由来しているもので、この地に住んでいた。
(注3):ストラスブール大聖堂=カテドラル前にある広場で、毎日人が一杯で似顔絵描き、大道芸人も多く、周辺にはお土産店、カフェ、ホテル、観光案内所などがある。
(注4):この広場は、カテドラルとロアン宮殿の間にあり、木立や駐車場もあった。
(注5):ブログリー広場の名前の由来は、王ルイ15世の軍隊のブログリー将軍からで、この将軍が中心になって、この広場や歌劇場の計画がなされた。毎週、市が立ち、特にクリスマスシーズンは大変な賑わいとのことである。
(注6):共和国広場は、円形でその周辺にライン宮殿、国立劇場、国立兼大学図書館などの大きい建物がある。
(注7):この広場は、プティット・フランス地区一番の中心地メゾン・デ・タンネーアの前にある小さな広場で、ミニトレイン発着場でもあり、絵描きも数名見かけた。
(注8):この広場は、プティット・フランス地区近くのサン・トーマス教会横にあった。
:

リボーヴィレ村教会近くの広場と野菜市場
<リボーヴィレ>
・教会近くの広場(広場名不明、左側写真の所です)

<リクヴィール>
・村役場近くの広場

 その他、まだまだ名前の付いている広場は、ストラスブール、リボーヴィレ、リクヴィルでもあったと思います。しかし、資料に不足があり、(例えばこのページ左側の掲載写真の通り)確かに歩いたにもかかわらず広場名が確認できない所もありました。

 リクヴィル村は人口1200人強ですが、観光客の集まっていた広場は3〜4箇所ありました。このようにどんな小さな村でも、(ストラスブールみたいな大きい町なら言うに及ばす)大抵、駅前だけでなく、教会や通りの近く、あるいは役場前などに広さ・形の違った広場を見てきました。

 泉や木立などもありましたが、広場まわりの(背景になる)建物が良く保全されていることや家の前に花々を飾っておられる所が多く、感心しました。

 ストラスブールやアルザス地方の広場(欧州の広場全体含めて)は、何か広場それ自体が人の集まる中心的役割、またそのことによって過去・現在・将来も歴史的に果たす役割を担ってるのかなあと考えました。以上述べてきたように、やはり広場は親しみやすいのが一番で、気楽に入れて、ゆっくり出来る雰囲気がいいなあと思いました。
(掲載日:2004年9月22日)


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