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漬物と山菜ラーメン

 教えてもらった食堂は歩いて100メートルもない所にありました。2時半もまわって開いてるのかな〜と思いつつ、「ごめんください」と何度も言っても返事がありません。ストーブがゴウゴウと音立てていることだし、待っていたら来られるのではと思い勝手に椅子に座っていましたら、しばらくして奥の障子が開きました。

 「変な時間に来てすみません。何か食事できますか?」とたずねると「何にされます」と壁にあるメニューを見ながらおかみさんが返事されました。ちょっと考え「「ビールと山菜ラーメン。それにあてに何か漬物みたいな物を」と言うと「漬物ですね」と念押しされました。

 やっぱり、招かざる客かなと思いつつ、ビールを飲むと先程の温泉で汗が出た分のどの乾きにしみとおるようでした。中くらいの皿にひと盛りされている沢庵などもまあまあで残すことはありませんでした。

 山菜ラーメンは前夜の平の「四川ラーメン」で痛い目に合いましたのでどうかなと不安ありましたが、これまたスルスルとお腹に入りました。山菜はここの山で採れた物ではないでしょうが、雪のある山並みを見ていると春には芽が出るのだろうなと思いました。

 (私も田舎の山では春先に母や姉達と一緒にわらびやぜんまいを採っていましたから。今はもうなつかしいです)ゆっくりしていましたらバスがもう旅館の前に来ていましたので、慌ててフィルムを別の店で買い、旅館の全景などを撮って、乗り込みました。

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