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フランスあれこれ、何でも情報
何でも情報その11、「フランス国鉄(SNCF)、12−25カード

 姪は、フランス留学中、フランス国鉄SNCF(Societe Nationale des Chemins de Fer France)を旅行時良く利用していました。フランスは、鉄道も良く発達していて、元々その運賃も日本より格安です。

 さらに日本と比べものにならないくらいの各種割引制度があります。今回は、姪が実際に購入して利用していた『12−25カード』(左の写真で、実際の大きさは名刺2枚分位)を紹介します。

 学生証など身分を証明する物があれば、フランス人も外国人でも12歳から25歳までの人なら誰でも、購入できます。値段は、(2001年5月当時)270フラン=41.16ユーロ、約5千円でした。写真が必要で、他人への譲渡などは、当然できません。

 このカードは、一部の路線を除き、多くの路線で利用でき、さらに一等、二等車関係なく使えます。このカードを提示することにより、25%〜50%割引で切符が購入できます。

 フランス国鉄があらかじめ定めた「青の時期」(注:後で補足説明)に出発する列車の乗車券を50%割引、「白の時期」(注:同上)に出発する列車の乗車券を25%割引で購入できます。

 上記の「青の時期」、「白の時期」とは、フランス国鉄があらかじめ定めた曜日別や特定期間によって違うものです。丁度カレンダーに似たもので、月曜日の朝など繁忙時間帯は「白の時期」で、逆に閑散期などは「青の時期」です。

 また、このカードには、イタリア、スペインを除くヨーロッパ圏内、ユーロスター(仏英間新幹線)の列車及びユナイテッド航空も利用できます。<注:このページのデータは、総て2001年5月当時のものです>(記:2003年 4月28日)


何でも情報その10、「フランス大学生の研修と就職活動

 フランスでは、大学生などが職場に行って研修することをSTAGIER(スタジエ、研修生)と言います。また、 数は多くないものの、APPRENTI(アプランティ、見習い生)もいます。これは 中世の職人などの制度で徒弟制度というものの名残です。

 通常のホワイトカラーにももちろんあり、見習生の方は期間の定めのある労働契約です。研修生は労働契約を交さないです。学校、受け入れ機関・企業、学生の三者間で合意書を交します。

 この二つのタイプでは必ず、後見の上司が一人つきます。 その人の指導下ということで仕事をします。見習制度、研修制度ともに将来の雇入れの可能性はないわけではありません。多くの企業がこの研修期間での実績をもとに、また学生の希望するミッション、部署がマッチした時点では雇い入れもありえます。

 日本のように新卒で直ぐ、入社して、最初の一年は学生時代と 大きく違う生活に切り替わりますが、このフランス(欧州に多い。 イタリアも発達しているそうです)の研修、見習い制度は学業とある程度並行して(研修を必修にしている学校もある)できるし、 本格的職業生活デビューへの予行期間としてよいと思います。

 それでも、付け加えないといけないのは、この研修、見習いが 決して楽なものではない(コピー取りとか雑用ではない)という ことです。多くの研修生、見習い生はミッションを与えられて、 それをし、最後に結果プレゼンテーションをして終わります。

 そしてそのミッションの遂行、専門性、本人の希望をあわせて、 雇い入れがされるのです。 フランスで日本のような妙な就職活動をする若者を見ないのは、この制度によるところが大きいと思います。

 そういうわけでフランスの企業は若者をとる時、 常にその人物はもちろん、即戦力としてどれくらいのことができるかを見ます。圧迫されるような面接などではなく候補者には「自由に自己紹介してください」という形で面接はされます。

 研修を通して、雇う側も雇われる側も、事前にお互いを知り、本番の就職段階になる前から、また、お互いに対策を立てて望めるので合理的と言えます。(2002年9月1日、パリにて)

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