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聞いた言葉・第140回目、森林浴(効果)

森林浴(効果)

 この言葉は、けっこう以前から私は聞きました。そのことを述べる前に、この言葉の意味ですが、国語辞典の大辞泉には、次の<>内のことが解説されています。<森林浴=健康法として、森林の中に入り、すがすがしい空気にひたること。精神的な効能のほか、 樹木から発散される芳香性物質フィトンチッドによる科学的な効果も見込まれる。(日本では林野庁が昭和57年(1982)に提唱し、始められた)>

 私が森林浴とか森林浴効果などの言葉を聞いたのは、上記の辞典にある通り、林野庁の1982年の提唱前か後は記憶定かではありませんが、いずれにしても一時期良く聞きました。当時、私は大阪府池田市でアパート暮らししていました。少し離れた公園の木の下や、やや離れていましたが、水月公園とか五月山周辺を度々歩いた記憶があります。

 当時、最初から森林浴効果を求めて行った訳ではなく、単なる散歩のついでに木の下で缶ジュースを飲んだ程度だったと思います。それでも、ウォーキングした後、林や木陰に入ると爽やかと言いますか、日常の様々な雑念が吹っ飛ぶような実感はしていました。また、景色の良い場所の木陰は、サラリーマン生活から、しばし逃避できたような気分にもなりました。

hana01.gif (109146 バイト) そして、田舎に自宅のログハウスを建てようとの構想を持ち始めたのも、この頃でしたが、全国のログハウス展示場を見てまわっていた時、ある女性スタッフの方から、「ログハウスは森林浴効果みたいものもあるのですよ」と聞いたこともありました。そう言えばマンションや新建材のモデルハウスを見学する時間よりも長居して、ゆっくりと色々な話をした記憶があります。

 その後、田舎に戻り、1997年にログハウスを建てました。(この件は「私のログハウス」、「頑丈で健康な家作り」、「日田杉の魅力と木の特性」、「ログハウスの12か月」などのページを参照願います) そして、その周辺は、数百m歩かないような距離に林や森もあり、改めて森林浴がどうの、こうのと言う意識を持って歩く感じではなく日常普段に木がまわりにある状態です。

 森林浴と言えば市街地の公園や近場の森林などもいいですが、やはり醍醐味は山ではないでしょうか。例えば、長崎県での森林浴おすすめコースの一例として郡岳(こおりだけ、826m)をご紹介します。この山は、以前「ながさき自然休養林」がありました。<ながさき自然休養林=1973(昭和48)年3月に郡岳を中心として、その山裾に広がったスギ・ヒノキの人工林や広葉樹林地帯の約200haの区域は、「ながさき自然休養林」に指定されました。しかし、29年後の2002年4月1日に「ながさき自然休養林」は、廃止になりました>

 この自然休養林のコースは、トイレが使用できないだけで遊歩道は、現在でも利用は出来ます。また、この山全体が、登山、樹木の勉強、野鳥観察、自然の湧水、史跡見学など家族連れで、ゆっくり散策するのに向いているコースです。そのようなことから、この郡岳は春夏秋冬、けっこう登山客も多い大村市内では人気の山でもあります。実は、私も趣味の郷土史調査目的も兼ねて郡岳登山は良くしています。

 冒頭ご紹介した国語辞典にも「精神的な効能のほか、 樹木から発散される芳香性物質フィトンチッドによる科学的な効果」などあるように専門的な話しや科学的な効能は他のホームページにお任せしますが、ここで私のささやかな林間コース登山も含めた森林浴効果をまとめておきたいと思います。

登山含めての森林浴効果の一例

 1,市街地からの空気が(まるで洗浄されて、木の芳香付き空気のように)ガラリと変わり、気分が爽やかになる。
 2,日常の仕事や雑用を忘れさせ、リラックスさせる。
 3,森林には木から発する香り、葉の緑さらにはキノコ、花、野草、シダ類などもあり、また野鳥の鳴き声も聞こえてきて、しばし人間本来の持っている五感が良く働く。
4.(登山による疲れはあったとしても)日常の仕事や雑用などからくる”疲れ気分”を一掃してくれる。
 *森林浴効果をまとめてみると、「森の中に入ると気分が爽やかになり、体全体でリフレッシュできる」と集約される。

 私は、季節関係なしに森林浴は、一年中いいと思っています。しかし、体の動きやすい春夏秋シーズンは、登山や森林浴に向いていると思われます。特に、山桜はじめ春の花の時季、「目に青葉 山ホトトギス 初鰹」の新緑の頃、真夏の温度を忘れさせる森林の涼風を感じる時、さらには澄みきった青空のもと紅葉狩りなどを楽しむ季節などは、森林浴効果を高くするシーズンかなあと思っています。

(記:2012年3月12日)
  

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