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聞いた言葉・第187回目、戦争の最初の犠牲者は「真実」である。

 

戦争の最初の犠牲者は「真実」である。

 今回の言葉は、映画『5デイズ』(原題: 5 Days of War)の冒頭シーンで表示されます。その内容は、次の<>内の文字です。(英語)<"The first casualty of way is truth"  Hiram Johnson U.S.Senator,1918>(和訳:戦争の最初の犠牲者は真実である。ハイラム・ジョンソン上院議員 1918年)

 ただし、この言葉は、古代ギリシャの三大悲劇詩人の一人であるアイスキュロス(Aischylos)の言葉や、さらには他の人の説もあります。アイスキュロスの言葉は、次の<>内のようです。<In war, truth is the first casualty. Aeschylus>(和訳:戦争の最初の犠牲者は真実である。)このアイスキュロスと言う人は、ペルシア戦争でマラトン、サラミスの激戦に参加したようで、戦争の題材を作品に残しているようです。

 以上のことから今回の言葉、どちらも正しいのか、あるいは後世のハイラム・ジョンソン上院議員が、古代ギリシャのアイスキュロスの言葉を引用して話したのか、私は現時点では判断できませんでした。何か原典か、引用先などが映画や書籍類で書いてあれば分かるのでしょうが、見つけきれませんでした。ただし、映画の冒頭シーンでは、先に書きました通り文字紹介されていました。

  話は、映画のあらすじです。この『5デイズ』(原題: 5 Days of War)は、 『ヤフー映画』の紹介文には、次の<>内のことが書いてあります。 <イラクで恋人を失ったジャーナリストのトマス・アンダース(ルパート・フレンド)は、戦場への取材に再び赴くを決め、民族紛争に揺れるグルジアへと向かう。2008年8月8日未明、ロシアの軍事介入によって戦争が始まり、彼はロシア軍の非武装地帯への空爆を告発しようとする。しかし、世間は北京で開催中のオリンピックに目が向いており、この事態を報道しようとするメディアはなかった。>

 恥ずかしながら私自身も2008年8月当時、北京オリンピック関係に目がいってました。また、この戦争が勃発した2008年8月8日と言えば、私の「聞いた言葉シリーズ(目次ページ)」の「第108回目・『8月8日、結婚・出産ラッシュ』」をテーマに、同年同日付けで、次の<>内のことを掲載していました。(蛇足ながら、8月8日は上野の誕生日でもあるので、この話題に飛びついたという要因もあり掲載していました)

 < (前略) この八=8(バー)」と言う数字は、中国では「発展」、「発財(お金が儲かる)」の言葉=「発(ファー)」と発音上と似ていることから、縁起のいい数字と言われています。 (中略) 中国では、この8月8日に婚姻届を出すカップルが急増したり、中には出産予定日はもっと先なのに、この日に産めないものかと相談する両親の姿も報道されていました。 (後略)>

 私自身も、このような北京オリンピックとか「8月8日を巡る中国の話題」などに注目していたと思われます。もしかしたら、映画題材になっているグルジアの民族紛争も報道も少しはあったのかもしれませんが、記憶にありませんでした。そして、今年(2015年)なって、この映画のDVDを見て初めて、このような民族紛争もあったのだなあと知りました。

 このページは、映画紹介のページではありませんので、詳細書きません。(興味のある方は、ユーチューブで映画『5デイズ』予告編などもあるようですし、DVDでもご覧願います) 簡単に言えば戦火の中をジャーナリストとして何とか真実を伝えようと必死に行動しているシーン、戦争の残酷さ、あるいは圧倒的な戦闘シーンを描き出している映画です。

 話は、今回の言葉に戻りますが、「戦争の最初の犠牲者は真実である。」というのは、古今東西いつの時代も同じではないでしょうか。これらに対して、「いやー、それは戦前の話であって情報時代の現代に、そんなことはないはずだ」と反論される方もおられるかもしれません。はたして、そうでしょうか。

 例えば、私の<聞いた言葉シリーズ・第68回目、『真実を自分で探す時代』>ページには、2003年にアメリカなどが主体になっておこなったイラク戦争をテーマに書いています。この戦争の大義名分は、2001年9月11日アメリカ同時多発テロ事件後、「イラクは大量破壊兵器を所持している」とか「テロ防止の戦い」などでした。ただし、日本含めて最初から世界各国で多くの方が、戦争反対の声を上げていました。

 それでもアメリは戦争を開始しました。この時、日本政府もアメリカに同調しました。さらに、マスコミも戦争開始直後「新聞各社の社説は、この戦争は止むを得ないのではないかで偶然にも一致した」みたいな論評をテレビで述べておられたのが印象的に残っています。また、その後、日本も直接の戦闘ではなかったものの自衛隊がサマーワなどに派遣されました。

 この戦争は後で、当時のブッシュ大統領は勝利宣言しましたが、肝心かなめの戦争の大義名分や問題は、結果どうなったでしょうか。それについて、アメリカ自身が「大量破壊兵器はなかった」と議会証言や報告書で述べました。 また、テロについても以前より逆に拡大再生産しているような状況となったのは既に、ご承知の通りです。

 それでもアメリカでは、一応上記の通り議会報告書なども出しましたが、アメリカに同調・賛成した日本政府見解及び政府寄りの世論誘導報道した在京マスコミ(新聞社)などは、この件での訂正や反省報道などはあったのでしょうか。私は、いまだに見たり、聞いた記憶がないのですが。これは、まだ多くの方が記憶に新しい、分かりやすい例を述べただけです。

私の関係ホームページ
 守るべきは報道の自由、この国の未来
 空気で作られた「真実」と「正義」
 真実を自分で探す時代
 全ての人をいつまでもだまし続けることは出来ない
 首相辞任のキーワード=国民との矛盾
 演説の希望と失
 経済=経国済民
 カレーライスとライスカレーの違い
 日本売り

 悪貨は良貨を駆逐する(グレシャムの法則)

 策士策に溺れる

 「戦争の最初の犠牲者は真実である。」は、それ以前のベトナム戦争など、以降のアラブ地域で頻発している各種紛争など沢山あるかと思います。ある意味、どんなにテレビやインターネットの進んだ情報化時代でも、それは発生していると思われます。むしろ、情報過多の時代だからこそ、戦争を始めたい勢力に情報力で惑わされる可能性さえあります。

 国民からすれば一人ひとりの情報入手力に限度・限界があります。しかし、できる範囲内で『真実を自分で探す時代』ページで書いていることをしていかないと、結局は同じことの繰り返しになるとも思っています。

 また、アメリカのリンカーン大統領は、「一部の人たちを常に、そして全ての人たちを一時だますことはできるが、全ての人をいつまでもだまし続けることは出来ない」(この言葉は聞いた言葉シリーズ第83回目に掲載中)と言う名言も残しておられます。つまり、権力者がおこなう「だまし」にも限度限界があると言うことでしょう。以上の事柄や先の言葉などから私は、真実を求め続けていくことが、結局は戦争回避や平和を築く、最低限の第一歩と思えます。


(記:2015年4月27日)

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