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ボーイング777-200ER機と、往復の飛行時間の差などについて

2013年12月21日
(日本時間)
 前ページに客室内のエコノミー・コンフォートゾーンや液晶テレビのことを書きました。掲載順序が逆みたいになりますが、このページでは、私たちが乗ったKLMオランダ航空・KL0870便の機体や、往復の飛行時間の差などについて書きます。なお、搭乗時に雨が降っていたため、機体全体とか機体番号が写真に写せなかったので、KLMのサイトを参考に書いている点は、あらかじめご了承願います。

KLMのボーイング777-200ER<ただし写真はアムステルダム国際空港(スキポール空港)で撮影。福岡空港出発便も同系機種と思われる>

 先のKLMのサイトを検索しましたら、様々な情報が掲載されています。まずは、私たちが福岡国際空港とアムステルダム国際空港(スキポール空港)で往復乗った機体は、アメリカ、ボーイング社製(日本語版サイトは、ここからご覧ください)のB777-200ERです。このボーイング社サイトから引用しますと、BOEING777型機について次の<>内のことが書いてあります。

  <(前略) 現在、777型ファミリーは、777-200型機、777-200ER (extended range)型機、777-200LR (longer-range)型機、777-300型機、777-300ER型機、および777型フレイターの計6モデルで構成されています。  (後略)>

 上記<>内を参照しながら、B777-200ER (extended rangeの略)について、少し詳細に書きますと、一般には、ER部分を省略して、「(ボーイング)トリプルセブン・ダッシュ200」みたいに呼ばれているようです。(他の機種も含めて)後方についているER=Extended Range(エクステンド・レンジ)の意味は、英語を直訳すれば「拡張」、「範囲」みたいになります。

 ERが付いている機体は、B777-200機と同種同系統機でも、主に国内線などに使用されている標準型機(短中距離型)と違って、様々な変更、例えば燃料タンクを増やして航続距離を延ばし長距離国際線が飛べる仕様になっていることなど違っています。

 また、長距離国際線使用機材は、国内線使用機に比べ、トイレやギャレー(台所)の数も、あるいはビジネスクラスなども含め座席数も全然違います。(国際線使用機材は、ギャレーやトイレが増えた分、国内線使用機材に比べ座席数は少ない)また、見た目同じような機体に見えても、航空各社別では、かなり客室内装が違っている場合もあります。

  あと、「777-200」、「777-300」など、後ろの3桁数字違いの意味も、様々な意味があるようです。例えば、機体そのもの(全長など)を長くしている仕様で、後ろに数字が付いている3桁数字が大きければ長くなっているようです。ご参考までに、KLMのサイトを引用して、私たちが乗ったB777-200ERの翼幅、全長などの概要を書きますと、左下側表の通りです。
Boeing 777-200 機種データ
翼幅: 60.90 m
全長: 63.70 m
巡航速度: 900km/h
航続距離: 13.400km
最大乗客数: 318
ワールドビジネスクラスの座席間隔(平均): 60 インチ / 152 cm
エコノミークラスの座席間隔(平均): 31 インチ / 79 cm
エコノミー・コンフォートゾーンの座席間隔(平均): 35 インチ / 89 cm

 あと、左表にある「777-200」よりも、「777-300」の機体全長は、約10メートル長くて、航続距離も800km長く飛べるようになっているようです。(参考ページ先、KLMの機種データ「777-200ER」、「777-300ER」より) 機体の全長が長くなった分、座席も107席多いようです。

 各空港ターミナルビル(屋上)などから、航空機を眺めていましたら一見同じような同種同系統機でも、機体全長、客室内装の違い、さらには貨物専用機など、幾種類もあるようです。その違いは、極簡単にいえば航空各社の発注の違いとも言えます。例えば、運航路線に長距離線が多いか、短中距離線が多いかによって、その機種の必要性の違いが生じているからでしょう。

往路と復路の飛行時間の差と飛行ルートの違いについ
  この件、日本-ヨーロッパ線と限定しても航空各社の運航ダイヤ上で、往路と復路の飛行時間では、かなり差があります。例えば、今回私たちが乗った往路のKL0870便の場合12時間20分、復路のKL0869便の場合10時間40分とダイヤ上はなっています。

(左端側が)液晶テレビ(各座席にも小さいモニター画面が付いている。画面は主に九州の地図を表示している)

 実は、私が初海外旅行した「 (1986年2月の)ヨーロッパ3空港調査旅行」の時(この頃まではヨーロッパ便は、アラスカのアンカレッジに立ち寄り、北極海上空を通過する便が多かった)にも、違いがありました。

  そのため、「なぜ行きと帰りでは飛行時間が違うのだろう」という疑問がありましたので、物知りの方々に聞いてみたことがあります。人によって若干の違いがありましたが、偏西風(注1)の影響は一致していたようです。

 (注1:中緯度地方の上空を取り巻いて一年じゅう西から東に吹く風。南北両半球にあり、上空ほど速度を増し、圏界面付近では、その中に幅が狭く風速の特に大きいジェット気流が形成される。デジタル大辞泉より)

 つまり、日本-ヨーロッパ線の場合、偏西風を受けながら(向かい風で)飛ぶ往路は時間がかかり、逆に偏西風が追い風となる復路は往路よりも短くなると言うことのようでした。また、往路の便は、その偏西風の強い中緯度地方の上空を出来るだけ避けるため飛行ルートは高緯度(北寄り)をフライトし、逆に復路は偏西風を追い風みたいにするために中緯度地方を飛行するということでしょう。その方が飛行時間の短縮上も、燃料効率(経費節約)上も良いということです。

  実際、今回も座席の液晶テレビに写る飛行ルートは、おおざっぱに言えば、行きは福岡空港を離陸後、日本海を北上し、そしてロシア上空の北部側を通っていました。逆に、帰りはロシア南部側を飛行し、中国の東北部や韓国西側を経て(日本海上空は通らずに)帰ってきました。あと、飛行ルートのことは、大きくは国と国との取り決め、さらには運航日の天候条件なども少なからず影響あるのかもしれませんが、これ以上は専門知識もないので書かないことにします。

(掲載日:2014年1月13日)
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(旅行メモ)
2013年12月21日(日本時間)
13時15分、日本海上空を北上中
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