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ヴァチカン美術館など
1996年8月31日その
生ジュースのおいしい朝食

 ホテルでの最初の朝は、石畳のカブール通りを見ることから始まりました。商用のためだろうと思いますが、乗用車より幌の付いたトラックが多いような気がしました。7時過ぎに
フロント横の食堂で朝食を食べました。テーブルの上には最初からパンやバスケットが置いてあり、飲み物の注文はおかみさんが取りに来てくれましたので、各自カフェ、エスプレッソなどを頼みました。

 奥の棚には皿、缶詰のみかん、ナタデココみたいな食べ物、バター、ジャム、フォーク、ナイフなどがあり、各自好きな物をテーブルに運んでいました。カウンターには生ジュースのサーバーも置いてあり、最初に、にいさんがおかみさんと話してもらってきて「おいしい」とのことで、私ももらいに行きました。

 なるほど、酸味は少しあるが混じり気なしのミカンその物の味でおいしかったです。このようなジュースは、自然のまま作れば本来うまいものだとつくづく、こちらに来て思うものでした。他の日本人4人も私たちと挨拶をかわし、隣のテーブルにつき、旅行で知り合った感じでした。。

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地下鉄の切符
地下鉄オッタヴィアーノ駅へ
 少しどんよりした感じの空の下、もう歩き慣れたカヴール通りを写真とりながら地下鉄テルミニ駅へ向かいました。昨日自動販売機がいやになったので、今日は窓口でヨーコちゃんが回数券(10枚綴り)を買うことになりました。

 イタリア語「ペルファヴォーレ」(回数券下さい)と言ったところ、見事に通じてあまり苦もなく切符を手にしました。「イタリア語が通じた」「なかなかなもんやね」など言いながら、地下鉄のホームを目指しエスカレターに乗りオッタヴィアーノ行き(路線はA線)の看板を見つけました。

 「その方向の先頭車両に乗ったほうがいいよ」と言いながらホームで待つことにしました。 電車がかなり大きな音をたてホームに入り、通路を挟んでお互いに窓際のソファーに座りました。頭上には地下鉄A線の路線図があり、テルミニ駅からオッタヴィアーノ駅までは6つ目でした。「あまり、時間はかからないと思うよ」「混雑していないね。ラッシュと逆コースからかな」などと話しながら、向き合いで写真も撮りました。

 地下鉄オッタヴィアーノ駅へ到着し、ホーム前方に進むと出口の階段へ続き、昇り終えるとそこはカンディア通りでした。通りを前の方に進むとレオーネ4世通りに出て、そこから左に折れ、しばらくすると城壁が見えてきました。

ヴァチカン美術館
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ヴァチカン美術館の入口
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ピーニャ(松傘)の中庭
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最後の審判
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アダム創造
 このヴァチカンの城壁の所どころには彫刻も施してあり、ここからもヴァチカン美術館の期待を持たせるものでした。。城壁沿いに上り坂を行くと人待ちの列が見えてきました。「わ〜、もうここから並んでいるのかな」と言うと、列は先に進み団体受付のようでした。「あ〜、良かった」と思うと個人受付でも30人以上が入口に入りかけていました。

 思えば10年前航空の3人でここに来た時、この城壁が大きすぎてヴァチカン美術館の入口が分からず(閉館中だったのかもしれない)、結局、美術館に入場することなく、サンピエトロ広場に向かったことを思いだしました。

 入口に待つこと約10分で中に入れました。その場で切符が買えるのかと思ったが、売り場は上の方でした。登りと下りは別の通路になっている螺旋状の階段がありましたが、残念ながら工事中でした。

 ピーニャ広場(中庭)に出ました。ピーニャとは松傘のとのことで、建物中央の真ん中に高さ2メートル以上はあろうかと思える松傘の彫刻がありました。中庭には直径3メートル位の真ん丸い地球儀のような円球が置いてありました。緑の芝生も手入れが良く、ゴミ一つないようでした。

 その後ヴァチカン美術館を行ったり、立ち止まったり、有名な所ではラファエロの間などがありました。世界各国の美術品、工芸品があり、世界の宝物みたいなものばかりですが、とても私のような素人では説明書きは不可能な気がします。

システィーナ礼拝堂
 10時前に、ひときわ人が多い部屋に入ると、皆さん天井の方を見ていました。そこは、システィーナ礼拝堂でした。まず、ここは私にとって初めての見学でしたが、第一印象なんか厳粛、荘厳という言葉しか思い浮かばない雰囲気を感じました。

 あと、ここは広くて大きい部屋ではないかとの私の勝手な想像に比べ、細長くて暗いなあと思いました。どちらにしても、この部屋で長年重要な会議その他が開催されてきたので、他の部屋とは何か違うなあと言う印象は持ちました。

 まずは、壁に描かれているミケランジェロの傑作『最後の審判』を見ましたが、学校で習ったそのままがあるのですから、しばし言葉をなくしてしまいます。この絵は、ほかにも奥深い意味が沢山あるのでしょうが、私が覚えている範囲内では、キリストが「お前は天国に行け! お前は地獄に落ちろ!」と指図しているところを表現している思って見ていました。

 タカちゃん、ヨーコちゃんに「おじさん、できれば地獄より天国がいいなあ」と言うと、しばし笑いがこぼれました。天井画も、ほぼ全面に描かれていましたから、それぞれに意味があるのでしょうが、なかなか解釈できないものでした。ただ、『アダム創造』だけは、学校でも見たこともあり、なんとはなしに分かりました。

 ますます、ガイドの案内で入場者数が増えてきてきました。しかも暗い部屋なのでガイドが各所で何回も説明している関係からか騒がしくなり、ガードマンが(イタリア語が分かりませんが多分に)「コッラー、静かにせんかい!」と大声を上げたので、皆さん、いっぺんシーンとなりました。「もうソロソロ出ようか」と言いながら、このシスティーナ礼拝堂を後にしました。

カフェテリアで休憩
 とにかく広くて、まるで迷路のような建物を歩きまわり、そこここに世界的名画、美術工芸品などが置いてあるので、「あれも見たい、これも見ない」とみたいな雰囲気になってしまって、正直疲れました。「休もう、コーヒータイムにしよう」と言うことでカフェテリアに行きました。

 「イヤー、疲れたね」などの話がどうしても出ていましたが、後日現像した各自の写真ポーズにも、その雰囲気がありありでした。ここは、改造に改造を重ねて出来た建物らしく、分かりにくいので余分に労力がかかったみたいです。20分くらいしてから、両替所に行き、トラベラーズチェックの7万円から91万リラに変えてもらいました。その後、 ヴァチカン美術館を出て、サンピエトロ広場に向かいました。

(旅行メモ)
07:10 フロント横の食堂で朝食となった。
08:10 ホテル出て、地下鉄テルミニ駅に向かった。
08:20 電車乗り、テルミニ駅からオッタヴィアーノ駅までは6つ目で、車内では写真を撮った。
08:40 地下鉄オッタヴィアーノ駅へ到着した。カンディア通り  レオーネ4世通りに出てきた。ヴァチカン美術館
09:05 ヴァチカン美術館入口に待つこと約10分で中に入れた。
09:50 システィーナ礼拝堂
10:30 カフェテリアで休憩
11:55  ヴァチカン美術館を出た
(掲載日:2006年4月10日)

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