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(写真1) 参道
(写真2) 回廊入口
(写真3) 大聖堂内部
(写真4) ステンドグラス

(写真5) モンセラート修道院付属大聖堂(手前は広場)

(写真6) ステンドグラスマ(大聖堂玄関上部にある)

(写真7) 黒いマリア像(手前は幼子イエス。右手は地球を表す球体)

(写真8) 中央部は「大聖堂の奥の院」の祭壇

(写真9) 「奥の院」のステンドグラス、中央右側は騎士姿の彫像

(写真10) 大聖堂(奥が祭壇、天井や柱にもご注目を

バルセロナ、 モンセラート観光その2(修道院、黒いマリア像など)
2015年12月23日
(スペイン時間)
 前ページ「モンセラート観光その1(奇岩・巨岩の絶景)には、、ワゴン式タクシーに乗車し、最初のモンセラート観光で見た巨岩、奇岩あるいは、モンセラート修道院付属大聖堂周辺からみた自然の絶景などを
主に書きました。

 今回のページは、モンセラート修道院付属大聖堂内で最も有名な黒いマリア像を始め、この聖堂内外で見た様々なものを中心に書いています。

モンセラート修道院付属大聖堂(Monasterio de Montserrat)

 私たちは、前ページ(モンセラート観光その1)で書きました通り、タクシーから降りて、土産物店やカフェテリア周辺から、しばしモンセラート山の奇岩・巨岩の眺望を楽しんだ後、 モンセラート修道院付属大聖堂へ向かいました。この名称は、長くなりますが、「ベネディクト会のサンタ・マリア・モンセラート修道院付属大聖堂(Monasterio de Montserrat)と言うようです。ここで、国語辞典の大辞泉から引用して、モンセラート修道院について、次の<>内を書きます。

 モンセラート修道院(Monestir de Montserrat)=スペイン北東部、バルセロナ近郊の山、モンセラートにあるベネディクト会の修道院。9世紀の創建。修道院付属の大聖堂にカタルーニャ地方の守護聖母「黒いマリア像」があり、古くから同地方におけるキリスト教の聖地として知られる。サンタマリア‐デ‐モンセラート修道院。(大辞泉の解説より)>

 先に歩いてきたカフェテリアや土産店前の車道とは、かなり趣が違う、つまり本格的な参道へ進みました。そして、まず北北西方向へ、ほんの少し坂を登りました。さらに直ぐに今度は北東側へ折れて歩きますと、前方左側(北側方向)に岩が見えてきました。この岩は、前ページ(モンセラート観光その1)掲載写真と同じですが、先ほどのカフェテリア前の道路よりも、さらに何人もの巨人が迫ってくる感じでした。

 ここから歩きながら写真も撮ってはいたのですが、なかなか、この巨大な岩がスッポリ収まりきれませんでした。その道から直ぐに今度は、ぱっと開けた聖堂前広場に出てきました。この広場は当然全体ではありませんが、その下側の一部分は先ほど立ち寄ったカフェテリアのある建物屋上になっているようでした。元々あった広場を拡張するために建物の屋上を利用したのか、はたまた最初から広場面積下側の有効利用のため建物を建てたのか、私には分かりませんでした。

 いずれにしても周囲切り立った断崖絶壁ばかりの所で、屋上部分の有効活用もしながら、それなりの面積がある広場は、先ほどの参道よりは開放感がありました。あと、この広場横(北側)には、地面側に一部ガラス張りの建物がありました、これは、モンセラート美術館(Museu de Montserra)のようでした。この広場は帰りに、また来るということで、早速、大聖堂内の入口と、回廊へと進みました。

黒いマリア像(Virgin of Montserrat)
  今回、私たちにとってラッキーだったのは、夕方近くの時間帯だったためか、普通は大混雑するという黒いマリア像への回廊や階段がすいていたことでした。それでも、先に少し観光客の方がおられたので、その後について行く感じでした。そして、こ階段を登ったところで、ガイドさんから、「あれが黒いマリア像です。写真撮っても、開いている部分は触ってもいいですから、どうぞ」みたいな案内がありました。(写真7参照)

 また、ガイドさんの説明と、その後に調べたことをまとめますと、この「黒いマリア像は、「幼いイエス・キリストを膝(ひざ)に乗せて、右手は地球を表す球体を持っている」ことのようです。私の見た感想ですが、元々、マリア像は金色(金箔?)だったのか、それにプラスして彫刻が施してある後方の壁も含めて、予想していたより全体立派でした。

 また、球体を持っている右手含めてマリア像の両手が、ゆったりとした感じに見えました。このゆったりとした角度は、まるで参詣者や観光客を包み込むようで、自然と穏やかなになる雰囲気がしました。そして、どうしても目立つ顔、手、腕だけでなく、まとっている衣類の細部まで良く彫刻されている像だなあと思いました。

 あと、イエスの顔が、なんとまあ幼く、可愛い感じもしました。世界各国にも、似たような像は他にあるようですが、ここモンセラートの黒いマリア像が人気あるのが、なんとなく分かりました。像全体がガラスケースに入っているのですが、右手先の球体部分は触れることができるように、そこだけが開いていました。当然、私も触ってみました。

 このマリア像から振り返って反対側を見ますと、大聖堂の天井、ステンドグラス、身廊(しんろう、礼拝する場所)、側廊(そくろう、身廊の両脇にある通路)や床が、見えました。(写真3、6参照) ここは、外側(南方向)から太陽光線も差し込んでおり、天井の造り、ステンドグラスや床面のデザインさえ確認できました。(写真6)の丸いステンドグラスは、特に綺麗に見えていました。

 (教会建築に詳しい方ならば、この大聖堂内を見ただけで、「・・・教会様式」とか、「・・・・式の天井」なと判断されるのでしょうが、私はその知識がありませんので、上記の文章と写真で、ご容赦願います)

大聖堂の奥の院
  黒いマリア像の見学が終わり、登ってきた所とは別(進行方向で左側)の階段で降りました。すると、先ほど見た大聖堂(写真3、6、10参照)とは違う部屋がありました。不勉強者の言い訳になりますが、このまるで大聖堂の奥の院のような所は全く知らず、予備知識がありませんでした。(写真4、8、9参照)

 <ここで、お断りを書いておきます。私は、この「奥の院」みたいな部屋の正式名称を調べきれませんでしたので、この呼称は、あくまでも上野の便宜上の表現ですので、ご注意願います>

 そして、(写真8)にあるような部屋の奥に祭壇、手前側には中央通路を挟んで両脇には数十脚づつの椅子もあり、さらに騎士姿の彫像(推測ながら教会と関係ある偉い人か?)、半円形の壁にはずらりとステンドグラス(写真4、9参照)も施されていました。後で見た一般信者さんが礼拝されている広い大聖堂にも、ちゃんと祭壇がありましたので、「祭壇の奥の部屋に、また別の祭壇や礼拝所がある」という感じなのです。

 私は、ヨーロッパや長崎県内で教会も合計30寺院以上、見学したと思うのですが、このような「教会礼拝所の奥の院」みたいな造りは、初めて見ました。また、この部屋全体の造り、個人用の椅子や調度品含めて、この奥の院の方が高級感がありました。モンセラート修道院付属大聖堂は、断崖絶壁の岩に建つ教会の割には、なかなか奥も深いということでしょうか。しばし、勉強になりました。

大聖堂内外
 「奥の院」の見学も終わり、次は大聖堂内外を見ることになりました。この大聖堂内の各所には、例えば両手両足は最初から見えているのですが、それ以外の体の一部が光線の関係で浮き上がったようにも見えるキリストの絵、ロバに乗ったマリアの絵、各所にある高いステンドグラス、調度品などもありました。

 また、通路だったと思いますが、(写真11)の(私の推測ながら)オオシャコガイ(大蝦蛄貝)と思われる幅1m位の大きな貝が置いてありました。皆で、「こんな大きな貝もあるのだなあ」との話も出ていました。(写真11)でも、お分かりの通り、貝の壁側には紋章みたいなマークもありました。そのことから、後で、「この貝がここにあるのは、モンセラート修道院と何か関係あるのだろうなあ」と考えました。そうでないと、このノコギリ山にある修道院と、大海の底で生きるオオシャコガイとは、不釣り合いな感じもしましたから。

 (写真10参照) 大聖堂内は、先ほどの「奥の院」よりは相当規模も大きく、風格さえ感じました。特に、祭壇上部にあるコウモリ傘風の天井デザイン、あるいは全体の天井を支えている柱の彫刻などに目がいきました。 (写真10)の祭壇中央下部に小さく白くキリストの十字架像が見えています。この像、実際は人の背丈ほどあり、しかも各所からも照明が当たっているためと周辺が暗いためか、まるでキリストが宙に浮かび上がっているような錯覚さえ覚えました。

 あと、大聖堂の玄関を入って直ぐの所は、中庭風にもなっていまして、その床一面に幾何学的な模様と中央には丸いロゴマークみたいものもありました。ここから聖堂正面壁を見上げますと、上から順に、彫刻、大きな時計、ステンドグラス(写真6)の外側、さらにはイエスと12使徒と思われる彫像が並んでいました。

 このように、上も下も、右も左も写真を撮っていますと、なかなか忙しく、ガイドさんの説明を覚えていない欠点もあります。写真撮った一つひとつに何か当然意味があるのでしょうが、覚えていません。また、全部の旅行記掲載終了後に追加、改訂もしてみたいとも思っています。

 大聖堂の外には、信者があげられたのか、蝋燭(ろうそく)が数百本ほど灯っている台もありました。その色は、この地方の特色なのか、どうか知りませんが、原色に近い真っ赤と緑色をした太くて短い形をしていました。 モンセラート修道院付属大聖堂の見学最後に、広場で各々写真を撮ったりした後、また参道を下り、タクシーの運転手さんが待つ駐車場へ向かいました。私は、この教会の見学をして、感想のまとめみたいなことをこれから書きます。

 教会と言えば、バルセロナでも最初に行ったサグラダ・ファミリア(聖家族教会)その1その2その3その4ページを参照>や、サンタ・エウラリア大聖堂など市街地中心部の(様々な意味で便利の良い)大きな寺院もあります。しかし、このモンセラート修道院は、今は登山列車、ロープウェイ、バス、タクシー、自家用車とありますので便利です。しかし、創建当時から先の交通手段ができる前までは、歩くしかなかったことでしょう。そして、モンセラート山は、「ノコギリ状の岩山」の断崖絶壁ですから当然、難所もあったことでしょう。

 それでも、創建以来ずっと変わりなくカタルーニャ地方のキリスト教聖地とありえたのは、人を寄せ付けないような厳しい山だからこそ、逆に、人は山への崇拝、神秘性あるいは畏怖と同時にありがたみが感じられたのではないでしょうか。だからこそ、絶えることのない多くの参詣者や寄進者のおかげで、このモンセラート修道院は造られ、維持され、ずっと魅力を広げ続けているように思えました。私も一観光客ではあるのですが、ここに来て良かったなあと実感しました。

(写真11) オオシャコガイ(大蝦蛄貝)? 壁側上部は紋章か?

(写真12) イエスと12使徒(上部は丸いステンドグラス)

 (掲載日:2017年1月30日)
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(旅行メモ)
2015年12月23日(スペイン時間) バルセロナ(Barcelona)、モンセラート(Montserrat)、モンセラート修道院(Monestir de Montserrat)
10時50分、カタルーニャ広場周辺の散策
11時00分、アップル店の店内見学
11時20分、お土産店で絵などを購入 、市街地の散策
12時00分、ホテルに戻り、昼食
14時20分、モンセラートへのツアー集合場所に集まる
14時25分、ワゴン式タクシーに乗車し出発
15時30分、モンセラート(大聖堂)前に到着、教会内や黒いマリヤ像の見学
17時10分、モンセラートを出発し、バロセロナ市街地へ
18時15分、ボケリア市場 (サン ジョセップ市場)近くのランプラス通り周辺に到着し、市場内を見学
18時40分、グエル邸の外観などを見学

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