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山頂まで見える

 21日の朝を迎え、湯舟から見えるゲレンデも朝焼けに輝いていた。朝食の間、昨夜の交流会、今日はどこのコースに行くのか等話題にこと欠かなかった。大阪組は早目の準備をしている者が多く、それに比べ名古屋組はもう一泊余分にあるためか、ゆったりと余裕を感じた。

 「今日は日曜日で混みそうだから早目に行こう」などの話しを玄関で交わしながらスキー靴を履いた。
リフト券売場でどの種類を買おうか、また、昨日に続き考えてしまった。本当に何とかこの多種のリフト券はならないものだろうか。私は「高原リフト1泊2日券」を買うことにした。

 各自分かれ各々のコースに向かった。最初昨日と同じリフトを数人で乗っていたが、自然とバラバラになり、一人で一番高い所にある「高原・第7リフト」まで行った。約1200m位からは山頂(1309m)も見え、歩いて行けるようだった。どうしようか迷った。雪上車も行き来し、コブもあまりなく、コース自体はあまり難しくないようだが、登りが急に見えたのと一人だったので諦めた。

 夕食事、ここに登った人の話しを聞けば行けば良かったと思うのは後の祭りであった。 振り返ると土星のような薄い雲の輪が羊蹄山の中腹にかかり、手に取るように見えた。昨日以上にこの山は小さな富士山にそっくりだ。私は薩摩富士と呼ばれている開聞岳、伯耆富士の大山等も見たが、雪を頂く羊蹄山が一番冬の時期の富士山ににていると思った。目の前に見えるパノラマは手持ちのカメラには入り切れなかった。

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