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北国の朝

 昨夜の疲れもあるのか、23日の朝は眠たかった。しかし、7時半からの朝食は遅くなれば混むだろうし、小樽もゆっくりまわれないと思い、目覚ましのベルを止め「わあ〜、ファ〜」と言いながら起きることにした。レストランではお客さんがもう並んでいた。早目に来て良かった。

 どちらかと言うと和食党の私にはヴァイキング形式は嬉しかった。漬物、スクランブルエッグ、ハム、佃煮、サラダ等を取り、鮭に目がいった。「本場でも鮭に変わりはない」と思いながらも手が動いた。テーブルに座っている人はサラリーマンが多く、私のようなトレーナー姿はいなかった。

 ゆっくり食べた後のジュースがなかなか美味しかった。時刻表を見ながら、ついでにコーヒーも欲張りで飲んではみたが、まあまあだった。今日行く小樽の電車は札幌発08時42分の普通電車に決めた。チェックアウトして地下鉄で向かうともうラッシュアワーになりかけていた。どの人もコート、オーバー姿で急いでいた。

 私は急ぐこともなく、ホームで待っていると普通電車が滑り込んできた。車内は札幌駅で降りる人が多いのか、以外にもすいていた。右の窓には斜めに降る粉雪と白波を蹴立てた石狩湾が見えてきた。船影は全然なかった。北国の冬はちょっとだけスキー場や町中に来ただけは本当のことは分からないと思う。

 確かにこうして電車、車、飛行機も動くし、また、雪国は雪国での楽しみ方もあるのかもしれない。でも、春を待ち焦がれる気持は私たちの比ではないと実感させる車窓であった。小樽は6年前の真冬にエアニッポンの運行管理の方に連れて行ってもらった。自家用車だったために道路沿いを中心に西は日和山灯台、南は天狗山まで、今思うとかなり広く走りまわった。でも、その分車では入りにくい市内をゆっくり見れなかった。

 今回は足でまわれる所を集中して見ようとガイドブックを何度も見た。温泉大好き人間として、市内近郊にある朝里川温泉にも注目した。朝から温泉のみに入れてくれるのだろうか、バスのアクセスいいのだろうかと、ふと頭をよぎった。朝里川温泉行きは着いてからバスの時間を見て決めようと、いつもの通りの行き当たりバッタリ方式にした。飛行機の時間もあるので、結局は運河中心かなと思った。09時30分過ぎに電車は小樽駅に着いた。

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