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サンセット・ストリップは音楽好きの通り (2008年11月23日、アメリカ、太平洋標準時)
 車は、今度ビバリー・ヒルズ方面に向っていました。グローマンズ・チャイニーズ・シアターを後にして、ハリウッド大通りから左折する時、その角にはアカデミー賞が話題になる時期には必ずと言っていいほどテレビなどに映し出される、人の背丈よりは高い位のオスカー像に似た4体のモニュメントが置いてありました。

 運転手さんから「この付近にもパウンショップ(pawnshop)と書いてあるでしょう。あれが質屋で、けっこう多いよ」、「あと最近この付近に音楽学校あるせいか良くアパートが建っているよ」などの説明がありました。モニュメントのあった角から少し行くと今度は、ウェスト・サンセット大通りに出てきました。この通りをずっと進むとウェスト・ハリウッドと呼ばれる方面に向かい、ドヘニー通りまで行くことになりました。

 途中、運転手さんが「あの右の山を見て。あそこの山のてっぺんに一戸だけの家が見えるだろう。あれがトムクルーズの家だ。以前は俳優のバート・レイノルズの家だった」とのことで、私達も「えー、あの山全部がそうですか」と言いながら見ていました。それから、さらに走行すると右側に列車が置いてあるので「あれは鉄道ですか?」と尋ねると、「あれはねえ、ビクトリア・ステーションとか言って、前はステーキハウスだったけど、とっくに閉店して売りにだされているようだ」との返事がありました。

サンセット大通り
(ショッピングエリア「サンセット・プラザ」近く)

得体の知れないのは格好いいのでは
 トム・クルーズの話も出たことで、しばし車内では「なぜ、芸能人はどこの国でも、もてるのか?」の話題が続いていました。まあ、一般的にはお金があるからなどの理由もあるのでしょうけど、運転手さんは次のような面白い解釈を披露されました。

 「人は得体の知れないのが、格好いいと思っているのじゃないですかねえ。例えば、昼間からバリーか何かのメッシュの靴を素足のまま履いてワインかシャンペンを飲んでいる。車はポルシェかフェラリーで走っている。同じことをしても我々普通の人間では似合わないじゃないですか」と。「それは、そうですね。一般人がやっても全く似合わないし、そんなことをしたら人から『アイツはアホ』かと思われるのが関の山でしょうね」などの話も続いていました。

サンセット・ストリップは音楽シーンの連続
 車は、さらに進みサンセット・ストリップ(Sunset Strip)と呼ばれている界隈に近づいてきました。この名前を日本で最も有名にしたのが、1960年代初頭にテレビの探偵映画として登場した「サンセット77」です。この主題歌で「セブンティ・セブン、サンセット・ストリップ」と繰り返し歌われ、さらに有名になりました。(もしも、この歌をご存知ない方はユーチューブ動画サイトに「サンセット77 」もしくは「77 Sunset Strip」と入力して検索して探して下さい。懐かしい曲が聴けます)

 このサンセット・ストリップと言う意味は何だろうと英語版サイトで私なりに調べてみました。サンセットはご存知の通り、「サンセット大通り」のことです。あとストリップとは、この場合の日本語訳はどうも「店やレストランなど多くの店を持っている細い通り」のことを指しているようです。「繁華街みたいな細長い通り」と言うことでしょうか。(英語の全く出来ない私の解釈が間違っていましたら申し訳ないです)

 今は大きな通りですが、元この付近は「店などの多い細長い通り」=「細長い繁華街」だったと思われます。映画華やかの頃は、映画関係者が闊歩(かっぽ)していたのではないでしょうか。現在は、なんと言っても音楽です。とにかく、音楽シーンに登場するような劇場やライブハウスを始め楽器その他の店や通りに面したテラス席もあるレストランなどもあります。また、高級ショッピングエリア「サンセットプラザ」とかヨーロッパ風の高級店が軒を連ねているロデオ・ドライブも、この周辺にあると思います。

 あと、運転手さんの話によりますと、「この通り沿いは映画や音楽関係者含めてビバリー・ヒルズに近いため、その有名人を見たいために、テラス席で待っていたり、歩いていたりするから賑やかだ」とのことでした。ライブハウスと言えば私でも以前名前くらいは聞いたと思いますが、例えばウィスキー・ア・ゴーゴー、キー・クラブなどは知っていました。運転手さんの方から、その前を通行する度に説明があったので、次に話の概要を私の補足含めて書きます。

ウィスキー・ア・ゴー・ゴー
(ゴーゴー・ダンス発祥のライブハウス)

ザ・ロキシー・シアター
(写真右側中央の黒い建物)
ザ・キー・クラブの看板
(写真上下の枠はビデオ映像のため)

ハウス・オブ・ブルース
 「ハウス・オブ・ブルース(House of Blues Sunset Strip)は、名前にブルースと付いているが、ブルースの曲だけでなく、どんなジャンルでもライブコンサートをやっているよ」とのことでした。この時、丁度トラックや工事車両がハウス前にいて大きなカーペットの張り替え作業中のようでした。

 運転手さんの説明と併せ英語版サイトをみますと、このハウス・オブ・ブルース・サンセット・ストリップは、1994年にオープンしています。

ウィスキー・ア・ゴーゴー
 「あそこの角に見えるのが、ウィスキー・ア・ゴーゴー(Whisky a Go Go)だ。ここは、ゴーゴー・ダンス発祥の地で有名なライブハウスですよ」と聞き、私は「えっ、ゴーゴーですか、懐かしい」と少し驚きの声を出しました。

 ダンスは沢山の種類があるようですが、私のような世代で馴染みのあるところでは、まずはツイストでしょうか。このツイストについては、既に私のホームページの別項目である「ケントスこぼれ話その2の、ツイスト概略史」に少し書いています。

 私は、ゴーゴーも知らない訳ではありませんが、今回の旅行で偶然とはいえ、まさかゴーゴー・ダンス発祥の地でもある、このウィスキー・ア・ゴーゴー前を通り写真を撮るとは思いもしませんでした。

 このウィスキー・ア・ゴーゴーは英語版サイトによると、1964年にオープンしています。そして世界的にも有名な例えばドアーズ、ジャニスジョプリンやレッドツェッペリンなど、そうそうたるメンバーを輩出し、今でも新しいアーティストを送り出しているところです。

ザ・ロキシー・シアター
 次に、見たのが、右写真でもお分かりの通り黒い建物のザ・ロキシー・シアター(The Roxy Theatre)でした。ここは通り過ぎただけですが、ロックの老舗クラブのようでした。

ザ・キー・クラブ
 ザ・キー・クラブ(The Key Club)について、運転手さんから「ロキシー・シアターの直ぐ先がキー・クラブで、あのマドンナも出ていたところだ」との説明に、思わず全員が右側写真にある看板を見上げていました。黒地に白い「KEY CLUB」の文字が浮かんでいました。

 後日、この看板のビデオ映像を見たのですが、文字の上に鍵穴のくぼみがありました。あと、ここのキークラブはガイドブックを見ると、なかなかの高級店で、音楽のジャンルはハードロック、ヒップポップ、ポップス系のライブハウスのようです。

  以上が、このサンセット・ストリップ界隈で車の上からですが、実際に見た劇場やライブハウスの状況です。車上からの見学だったので、その時間は約15分、距離に直して約3kmの通りだったと思います。これ以外にも、まだまだ、音楽関係の建物や店は沢山あるようです。

 いずれにしても、このサンセット・ストリップと呼ばれている界隈は、音楽好きの人ならたまらない所だと思いました。また、今回私達は通過しただけですが、ゆっくりショッピングや食事する場合にも向いている所でしょう。

 あと、ザ・キー・クラブを過ぎて直ぐと言う感じでサンセット大通りに別れを告げて、今度はドヘニー通りの道路標識を上に見ながら進むと、ビバリーヒルズの入り口みたいな坂道が見えてきました。

(掲載日:2009年4月3日)
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(旅行メモ)
09時00分、グローマンズ・チャイニーズ・シアター近くから車は出発
09時05分、サンセット大通りをウェスト・ハリウッド方面に向かう
09時10分、サンセット・ストリップ界隈を走行中、車上から
        ハウス・オブ・ブルース、ザ・ロキシー・シアター、
        ザ・キー・クラブなどの劇場やライブハウスを見た
        
09時15分、サンセット大通りから、ドヘニー通りへ進む
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