福田さんの写真館
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ヨルダン川西岸の中央に位置するナブルスは、ガザ地区についでイスラエル軍との衝突が頻繁に起きており、自爆攻撃の大半はここで計画されているという。 僕はナブルスへ入る検問所を軍事作戦中との理由で通過できず、山越えで町へ入ることにした。市街まで一五分ほどの距離をタクシーと徒歩で約四時間。 金と時間を要するルートである。検問所を通過できなかった住民もまた同じルートを行くことになる。自治区内の随所に設置された検問所は自爆テロ犯の検挙が理由。 だが移動を制限されたパレスチナ人の生活をさらに圧迫し、イスラエルに対する憎悪がうまれている。自爆攻撃を誘発しているかのようにも見えてくる。 周囲を山に囲まれたナブルスの風景は、長崎市街のそれとそっくりである。違うのは一〇〇万ドルの夜景に酔うではなく、町を囲むイスラエル軍基地が不気味に沈黙することだ。 旧市街に安宿をとり、そこからタクシーで一〇分ほど離れたバラタ難民キャンプへ通うことにした。キャンプと言ってもテントの生活は昔のことで、今では狭い土地にブロックの家が密集して建っている。 |