20)コート イギリス、バーバリー
私は、学生以来コートらしきものは持っていませんでした。1986年2月ヨーロッパの3空港調査に行く機会がありました。その当時、私のコートについての知識は、ほとんどなく、バーバリーくらいしか名前を覚えていませんでした。
真冬のパリは、しんしんと冷え、特に、石畳の道路を歩く時には、底冷えして背広だけでは寒く、同行の人に無理言って、紳士服専門店に向かったことを思い出します。オペラ通りにあった「エルシビ」と言う名の店に入りました。
胴長、短足でしかも太った私には、日本なら、なかなかピッタリ合う服がありませんので、格好や柄から選ぶことができません。でもこの店の店員さんは、次からつぎと私のサイズを見抜いて試着させてくれました。
この時、コートに知識がなかった私は、初めてバーバリー以外にもアクアスキュータムなどのメーカーがあることやコートの種類にもいくつかあることを知りました。かなり悩みながらも、シンプルな形のバーバリーのコートにしました。値段は、1365フラン(当時の円レートで、約37000円)でした。
このコートは、一冬着た後クリーニング屋さんに出すだけが私の手入れ方です。もう購入して15年間(2001年6月現在)たち、色だけは経年変化しています。しかし、それ以外はまったく変わらず、頑丈で着心地もいいものです。スーツや登山服など、中には長年着ているのもありますが、これほど着続けている服はありません。元々、生地もいいのでしょうが、頑丈に縫製したイギリス職人の技に脱帽いたします。
あと蛇足ながら、真冬2月のパリに旅行を希望する人は、あまりいないと思います。しかし、逆から考えると、この時期航空券は安いし、パリでは冬服の大バーゲンセール期間です。通りに面した店では、ガラス戸などに赤い色で「ソルド」(バーゲンセール)の張り紙がしてあります。日本と違って、ブランド品も中には、半額近くも下げて表示されていました。寒ささえ我慢すると、なかなか得する旅行になるのではないでしょうか。(記:2001年6月25日)
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