聞いた言葉・第45回目、『便利と危険はメダルの裏表』
便利と危険はメダルの裏表
この言葉は、私がインターネット関係の仕事を始めた1998年頃、なんかのパソコン雑誌などで見たような気がします。古今東西、人は誰でも何でも便利さを求め、その恩恵に預かってきた歴史と言えるでしょう。また、同時進行で便利になればなるほど、逆に人が望んではいない危険度も高まってきた歴史とも言えます。 これから書くことは、インターネットを利用されている方に対しては「お釈迦様に説法」みたいなものですが、インターネットは自宅にいながらにして自分の調べたいことを日本はおろか全世界の情報にアプローチできます。 しかし、逆に、個人情報漏洩、商品に関するトラブルなど、インターネットの諸問題や犯罪も連日のようにマスコミで報道されています。そのようなことから、「インターネットは怖いですね」とたびたび聞くことがあります。 その時々に私は返答してきましたが、たまに簡単明瞭に返答できない時、私は「まだ、インターネットの歴史は長くても数十年、一般化してきたのはもっと新しく、発展途上段階ですから色々あると思いますよ」と、言い訳に近い応え方もしました。 なお、インターネットの技術上(例えばセキュリティーなど)の諸問題は多くの方が言われている通り、遅かれ速かれ、いずれ解決可能だろうと思いますし、逆にそれを上回る問題も同時進行で発生していることも、ご承知の通りです。 じゃあ、インターネットなんかなかった時代の大昔やつい数十年前まで、商取引などで何も事件や問題はなかったかと言うと、それはそれで、国内や世界中を震撼させるような事件を始め、自分の生活範囲の近くでも諸問題は多くあったと思います。 また、私は「インターネットだけでなく、(例えば)自動車は大変便利で増えましたが、その分、交通事故も増えたように、便利さだけではないと思います」と応えたこともありました。便利さだけの追求で便利さのみの享受なら、誰だって少々高額でもサッサさっさとやっていると思うのです。 結局のところ、コンピューターもインターネットも操作するのは人であり、その人がどう扱うかによって決まるものだなあとも思うようになりました。(記:2004年6月4日) |