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6)自然石の乱れ積み石垣と宅地造成工事

 私は97年3月20日付けで会社を退職して、翌日には田舎に帰りました。直後、遅れていた宅地造成の協議を再開し、隣人の福重さん、土木業者の尾上さん、建築士の義兄と4月上旬まで数回話をしてきました。 4月9日には尾上重機さんと造成工事の契約がまとまりました。

 その前に、尾上さんより「ログハウスにはコンクリートブロックより、自然石が似合う」との指摘から、そのようになりました。「一度、今まで工事した石垣を見て下さい」とのことで、同じ町内の石垣を見に行きました。その石垣は3mを越えていましたが、コンクリートより、同じ高さでも不思議と高く感じません。また、コンクリートは経年変化で黒く汚いように変わります。逆に、自然石は雨や草木の汁で苔や風合いが出てきていました。さらに、石垣の間にはサツキ等も植えておられ、奇麗でした。

 また、義兄が気にしていた転圧(重機で地盤を固め、崩れないようにすること)について、「今までの仕事の中で、一度も崩れたことはない」とのことでした。後日、実家まわりの人に聞くと「基盤整備(上野注釈:狭い農地を広げトラクターで農作業できるように数枚の田んぼを大きな一枚の田んぼにすること。農家にとっては大工事)はここら付近はいつも尾上さんばい」とのことでした。

 4月15日朝、母や兄も参加し、関係者 7人で、神主さんに神事をして頂き、造成工事の安全を祈願しましました。その後、17 日から、重機がうなり声を上げ、工事が始まりました。工事途中にはこの乱れ積みの石垣の珍しさもあり、多くの見物者が来られ、私が自然と説明役にまわりました。

 「雨降って地固まる」の言葉通り、造成工事、中休み、雨、工事再開と言う形で住宅地になるように重機と自然の雨の力で転圧をかけていきました。このため、当初工期は伸びましたが、7月の降雨時に4トン車が入っても、深い溝が出来ない位かえって強固な地盤となりました。
 造成工事は7月16日に全て完了いたしました。8月2日には居酒屋で関係者12名集い、工事完了祝いが行われました。(記:1998年3月)

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