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中央部に城壁跡、その右側に古い大砲5門と公園(冬でも青い芝生の上では犬と散歩中の人もいる)

中央部上部の二つの塔が地獄の門(Helpoort) (写真下部の公園は上記の写真と同じ)

中央が地獄の門(Helpoort)(門の外側から撮影)

マーストリヒト市内観光その2

2013年12月22日
(オランダ時間)
 前ページには、マース河畔やホーヘ橋などを散策したことを書きました。今回からは、そのホーヘ橋を渡り切ったところから書きます。橋の階段を降りると、そこはマーストリヒト市街地の一歩手前でした。

 橋にある階段を降りると、「自転車に注意!」との声が掛かってきました。そこは、自転車専用レーンみたいになっていて、けっこうなスピードで自転車が行き来していました。体が大きいオランダ人が、力いっぱい自転車のペダルと踏むと、それだけでもグイっとスピードを増す感じで近づいても来ました。

 色々と聞いてみますと、「茶色の舗装道路が自転車専用レーン」、「そのレーンは人優先ではなく自転車が優先だ」、「当てられても人が悪いみたになる」とのことのようでした。それから、しばしば、今回のマーストリヒト市内観光だけでなく、随所に「自転車専用レーン」は、見ましたので注意もしました。

古い大砲と城壁
 注意しながら道路を横断すると、目の前に手入れの良く行き届いた芝生の公園(広場)がありました。しかも、その芝生が日本で良く見る冬季には枯れた色になる芝生ではなく、真冬でも青々とした気持ちの良いくらいの芝の色でした。「へー、冬でも緑色しているのか。品種が違うのだろうなあ」と思いました。

 (右側上から1、2番目写真参照)その周辺をぐるりと見渡しますと、公園内には古い大砲が5門あったと思います。大砲の向きは、今もマース河畔方向でした。つまり、川から攻めて来る敵方から市街地(城壁内側)を守る配置がしてあると思いました。その大砲の後方には、これまた古い城壁が連なっていました。さらに、その奥側には、ホテルや家並みが見えていました。

 一つの町全体を城壁で囲んだ例は、ヨーロッパには多いようですが、中には古代ローマの城壁を始め、いくつかあるようです。そのような形式の一つが、このマーストリヒトの市街地を取り巻いている城壁でしょう。ただし、ヨーロッパは全部がぜんぶ、町ごと守っているような形式ばかりではなく、例えばオークニクスブール城ノイシュヴァンシュタイン城など、城主やその家来だけ住んでいた城も沢山あります。(蛇足ながら日本の城も、このタイプが多い)

 このマーストリヒトの城壁は、後で散策してみて分かったのですが、現在では市街地全部を取り囲んでいるのではないようでした。一部では城壁がなくなっている部分もあったようですから、ここから一周全部そうなっていないようで私達が見たのは、あくまでも一部分のようでした。

地獄の門(Helpoort)

 (右側上から2、3番目写真参照)この城門(通路)入口の天井部(アーチ型の上部)に赤地に白文字の標示板があります。ここに「1229」年とかいてありますので、この年くらいから、この門はあったのでしょう。そして、この城門は、オランダで現存する最も古い門ともいわれています。

 この門の両脇は、まわりの家並みに比べたら、まるで聳え立つ、高い塔のようにも見えました。地面から塔のテッペンまでの高さは、日本のビルならば4階建て相当位ありそうでした。そして、両脇の塔の形ですが、外側(写真手前側)の丸形状と、内側(写真奥側)の長方形がくっついたような形状でした。当然、石造りですから、とにかく頑丈そのものに見えました。

 また、アーチ型の上部(2階建て)部分には、見張り小屋みたいな突き出した木造りの家があります。見た感じ、この突き出し家は、1229年からずっとあるものではなく、木製ですから老朽化したら建て替えを続けて今日を迎えているのだと思いました。色も当時よりは、目立つ色を塗られているのかなあと想像しました。

 あと、なぜ、地獄門と呼ばれているかについてです。中世頃にヨーロッパやこの地域で伝染病であった黒死病=ペストが流行しました。当時の医療では、人が多く住む地域と離れて患者を隔離するしか対処法がなかったようでした。そのため、この城壁門の近くに(当然、市街地の外側)に患者用の隔離の家があったようで、この門を出て、そこに行けば二度とこの門の内側(市街地)には戻れないということで、この名称=地獄の門(Helpoort)が付いたみたいです。

 今は、誰でも門の内側へも外側へも、気軽に行ったり来たりできますし、時間があればここには展示物もあるようでしたが、私達は門をくぐり抜け先の通りへ進むことにしました。そして、その通りを少し行って、もう一度振り返って地獄の門の内側を撮影してみますと、外側と少しだけ違った造りになっていることが分かりました。

 この地獄門周辺は、マーストリヒトの観光地でもあるのですが、朝の時間帯と天候の関係か、マダマダ人通りが多くなく、大変静かでした。先ほどの門から100mも歩かない内に、左右方向に走る別の通りが出てきました。この道路を左(西)側方向へ進みますと、聖母教会のある通りに行きつくようでした。

(掲載日:2014年2月10日)
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(旅行メモ)
2013年12月22日(オランダ時間)
     マーストリヒト市内観光(2)
09時50分、ホーヘ橋から降りた公園、古い大砲、城壁、地獄門など

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