マーストリヒト市内観光その8
2013年12月22日(オランダ時間)
前ページには、昼食を予約していた古城レストランChateau Restaurant Neercanneへ、マーストリヒト駅からタクシーで行ったことを、まず書きました。そして、到着してからレストランの概要や、この敷地内から見える景色のことを主に書きました。今回のページでは、地下貯蔵庫みたいなワインセラーの見学とシャンペンやワイン飲みながらの、しばしの談笑から、次に行くレストラン前までのことを主に書いています。
地下貯蔵庫(ワインセラー)
最初から、やや言い方が変ですが、レストランでの本格的な食事の前に、私達は地下貯蔵庫(ワインセラー)に行きました。(ワインセラー=ワインの貯蔵庫。適度な温度・湿度を保てるようにしてある。大辞林より) この位置関係は、レストラン棟横の道路やバルコニー(テラス)挟んで反対側にありました。
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ワインセラー( 飲み物を手に談笑中の皆様) |
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マーストリヒト条約締結時の首脳のサイン(上部には欧州旗を中心に左右合計12の国旗がある) |
そして、通路面から少し下ると、いっぺんに暗くなり、ところどころにある電球を頼りに目が慣れるまで、時間がかかりました。(右側1〜3番目写真参照) このワインセラーの紹介文みたいなものもありませんでしたので、ここが400年以上前、つまり城として本格機能していた時代は何に使われていたのか、分かりませんでした。ただ、ワインが置いてある棚あるいは箱形状や台みたいな所を見ますと、荒仕上げながら明らかに岩盤をノミと金槌で削り取ったそのままの造りでした。
ここで話は脱線しますが、ワイナリーとかワインセラーと言えば、私は今まで何か所か行ったことがあります。国内ならば、”ワイン王国”山梨県甲府市にあるサドヤ醸造場や島根県出雲市大社町にある島根ワイナリーです。また、フランスのアルザスならば、ジャン・ベッケー(JEAN BECKER)<上野作成「アルザス・ワイン街道巡り、太陽を感じるワインとは」ページも、ご参照を>のワイナリーも見学したことがあります。
先の例は、今回の古城レストランのワイン貯蔵庫と違って、ワイン醸造所のワイナリーですから、その大規模な施設も樽ごとの貯蔵方法も全く違っていました。ただ、今回目を引いたのが、私の経験上今まで全く見なかった自然の岩盤をくり抜いた地下貯蔵庫ということです。
私の推測・想像ですが、たぶん、
この岩盤をくり抜いた地下室なら、夏は猛暑にならず、真冬は極寒にならず、一定の温度でワインに適した環境で貯蔵できるのではと思いました。昔は今みたいに電気も便利な冷蔵庫もなかったですが、先人はその分良く自然を観察されて、このような地下貯蔵庫にワインを眠らせて親しまれてこられたのでしょう。
マーストリヒト条約締結時の首脳のサイン
このワインセラー奥の岩壁に縦横1m弱の四角形状に掘られ、さらに透明ガラスが前面に施行された一角がありました。(右側3番目写真参照) 姪の説明によると、「マーストリヒト条約に調印した各国首脳たちのサインがある」とのことでした。
この条約は、国語辞典の大辞泉によると、<マーストリヒト条約=1991年12月、オランダのマーストリヒトで開かれたEC(欧州共同体)首脳会議で合意、1992年2月に調印された欧州連合条約の通称。ECの経済・政治統合の推進を目的として、EU(欧州連合)の創設、経済・通貨同盟の設定、共通の外交・安全保障政策、欧州市民権などを規定。のちにアムステルダム条約やニース条約へ発展した。1993年11月発効。>と書いてあります。
つまり、新聞やテレビ報道などで度々見聞きするEU(欧州連合)の創設につながった条約ということのようです。暗い中で、この署名者の名前を見たのですが、筆記体のサインということもあり、誰の字か私の下手な読解力ではよく分かりませんでした。ただ、この署名の上部に横一列で小さな各国の旗があったので、「あー、ヨーロッパ各国がマーストリヒト市内で会談し、ここのレストランでも食事してサインしたのだなあ」と思いました。
後で写真確認しますと、最上部の中心に欧州旗(青地に円周状の12個の金色星マーク)があり、その右側に各国旗が6旗、左側に同じく6旗がありました。オリンピックなどでフランスやイギリスなどの国旗は見慣れたものですが、他国のは三色旗風の似ている旗もあり、多くは分かりませんでした。
ゆっくりと談笑
この署名のある所と反対側には、立った状態で飲み物や話ができるテーブルがありました。(右側1番目写真参照) この時、背の高い男性や女性(ほとんどが夫婦かな)の一団が、静かに、それでいて、しばし笑いも起こるような会話がゆっくりと続いていました。
私たちも先ほど頼んでいたシャンペンやワインなどの飲み物が来たので、先のテーブルとは、やや離れた場所で貯蔵庫の造りなどについて話しました。私は、レストランとかワインセラーとかは、日常普段は縁がないですが、ここの地下貯蔵庫みたいな所はさらに無縁です。ただ、周囲に自然の岩盤がある、この造りは何か落ち着く感じになりました。
今まで見たこともないようなワインセラーや各国首脳たちのサインも充分見学できましたし、さらには時間もきましたので、レストランに向かうため階段を登ることにしました。
(掲載日:2014年4月21日)
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(旅行メモ)
2013年12月22日(オランダ時間)
マーストリヒト市内観光(8)
12時30分、ワイナリー見学と飲み物
12時40分、バルコニー(テラス)からの古城周囲を見学
12時45分、レストランにて昼食(前菜、メイン、など)
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