「虫」へんに「亡」と書く字は何?
ドライブインを出てまた雪の中をバスは行く。皆さんのお腹も落ち着いたのか口数が少なくなり、寝ている人も多くなった。少し単調になりかけた白銀の世界をしばらく行くと大滝村、喜茂別を経て、『ルスツ・リゾート・ホテル』に着いた。
ここはデラックスなホテルでフロントもフロアーも何もかもまばゆい。多目的ホテルなのか、メリーゴーランドもあった。また、目の前にスキー場もあるらしかったが、中にいては良く分からなかった。時間遅れのためトイレ休憩位で直ぐバスに戻るのが残念だった。
また、来た道を喜茂別まで戻り、さらに進んで行った。車窓から倶知安などの北海道独特の文字のある案内板も見えてきた。「今日泊まる銀嶺荘の住所で虫へんに亡と書いて何と読むか大阪では分からなかった」「それヘビと読むんじゃないか」「ヘビの字は違うよ。蛇は虫へんに亡じゃないよ」「ワープロでもなかなか出なくて、ボウと打ったら出てきたよ。何だろうな?」
「他の人も分かっている人いるのかな〜」 窓から外を見ていた人が、急に「それ、アブと言うんだ。標識に書いてある」「虫へんに亡は虻(あぶ)と言うんか」「銀嶺荘の住所は虻田(あぶた)郡倶知安町か」と、しばし国語の時間になった。
もう3時を軽くまわっていた。そろそろ「まだ、着かへんのかな〜」「今日は滑れんかもしれんな〜」との声があちこちで起こった。目の前には別名「蝦夷富士」とも呼ばれている羊蹄山が大きくなってきた。そこだけがど〜んとそびえった山で目立っていた。
それからさらに行くとやっと「ニセコアンヌプリ国際」「ニセコ東山」などのスキー場の看板が見えてきた。乗り合いバスのため、両スキー場、『日航アンヌプリ』等に立ち寄り、再度戻る感じで今度こそ目的の「ニセコひらふ国際スキー場」へ登った。