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Tバーはころびやすい

 雪も風も少しゆるんできたが相変らず空はどんよりしていた。リフトを降りると一昨日とは全く別の左真ん中方向に蟹歩き含めてしばらく行くとTバーリフトがあった。並んでいる人が少しいてその間にキャプティンから「これにはコツがある。お尻か腰にしっかりフィットさせ、乗るようにしてはダメ。1b位後ろに来たら一緒に歩きだす。腰に巻いたら力をいれず前に行く。ころんだら直ぐに離さないとみんなに迷惑する」と教えていただいた。

 その通りにすればいいのにな〜と思うような現実が実際目の前で起こった。前のグループが何人もころんで時間がかかっていた。中にはころんでも意地になるのかTバーを離さずに引きずられて行く人もいた。その度にTバーリフトが止まり結果時間がたつばかりで、わずか50b位の距離だが一番長いリフトの様な感じだった。

 やっと自分達の番になった。転んだ人もいたが、先程Tバーリフトに乗る話しもあり、何とか早目に登れた。上は車道なのかゆるやかで幅広く初級者には持ってこいだった。木立を抜けるコースでここまではゲレンデの音も聞こえず同じスキー場とは思えなかった。最初の方に少し急な斜面があったが、あとは平坦でむしろ後半には滑らなくなる所もあった。

 初級者コースの出口はウェーデルンコースであった。今まで滑って来たのは別段むずかしい所ではないのに知らないコースだったのでホームコースに帰ってきたような安心感があった。ここで数回練習することにした。 「キャプティン、もうウェーデルンはマスターされましたね」「うん、でも雪がサッサと言うよりガーガッ、ゴーゴーとまるでブルトーザーみたいだよ」「アッハッハ、お互いそうですよ」
等との会話を交わしながらのスキーは「そろそろ時間だし、足も疲れてきた」の掛け声で終わりが近ずいてきた。

 ウェーデルンコースを外れ道路沿いに降り、アルプスコースに出てさらに行くと飛び越えて行けそうな小川あった。「ここは注意してよ」とお互い声かけあっていたらロッジの真横に出た。「お疲れさん」「楽しかったですね」等と言いながら、スキーを脱いだ。

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