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オランジュリー美術館、サクレ・クール寺院など
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カルーゼルの凱旋門(奥がチュルリー公園)
1996年9月4日その
バイキング方式のカフェテリア
 12時近くになり、絵葉書やポスターなどを購入し、ルーブル美術館を出ました。セーヌ川とは反対側に美術館横にはリボリー通りがあり、この付近には色々なお土産店もある所でした。私が一度行ったバイキング方式のカフェテリア『カフェ・インターナショナル』で昼食にしようと言うことになりました。

 このカフェテリアはそう大きな店ではないのですが、美術館からも近いし各自好きなように盛り合わせて取れるので、いいかなあと思って入りました。肉類だけでなく、野菜サラダ、スパゲッティーさらには白ワインのミニボトルをトレーに載せ、テーブルに着くと、もう美術館の話など弾んでいました。

 12時40分くらいになり、次にここから少し歩いた所にあるオランジュリー美術館に行くことにしました。リボリー通りを横切ると、そこには
チュルリー公園でした。ルーブル美術館側の中央には、朝見たカルーゼル凱旋門の凱旋門がありました。この凱旋門は、ナポレオンの絶頂期、彼の数多くの戦勝を記念して建てさせたものです。

 ただし、出来上がった後ナポレオンは、凱旋門が小さかったためか(高さ約15m)気に入らず再度大きい(エトワルの)凱旋門(高さ約50m)を建てるように命じましたが、彼の生存中には間に合いませんでした。チュルリー公園はセーヌ河畔にある長方形の、それもかなり横が長いもので、中央には道が真っ直ぐ伸び、左右には緑の木々がありました。

 通りの反対側がコンコルド広場になりますが、途中に大きな水辺もあり、三三五五、公園内を散策している人、ベンチでゆっくり休憩している人など、市民の憩いの広場みたいでした。

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モネの睡蓮(オランジュリー美術館)
オランジュリー美術館
 
オランジュリー美術館は、
コンコルド広場に面したセーヌ川の真横と言う位置にありました。このオランジュリーと言う名前は、ここにナポレオン3世の温室があり、オレンジが栽培されていたことに由来しているそうです。ですから、パリ市内にある大きな美術館に比べればこじんまりとした、昔温室だったこと想像させるような細長い建物です。

 私が初回来た1986年当時絵に詳しい方から、モネ、ピカソ、ユトリロ、セザンヌ、マティス、モディリアーニ、ルソー、ルノワール、シスレーなどの説明を聞きました。私の様な絵画について無知な者でも、このような名前は学校で習ったこともあり、その後けっこう好きになった美術館の一つでした。

 しばらく、教科書でも見たようなルノワール、モディリアーニなどの絵を見た後、モネの睡蓮の大作を見に行きました。ここはモネの8枚(合計の長さが100メートル近くにもなる)の連作は、湾曲の壁に納められている専用の部屋でした。

 「これが、モネの睡蓮よ。ここでゆっくり見ようか」と言って、絵のまわりをグルグルまわったりしていました。私は少し歩き疲れもあり、絵の近くの盛り上がった所に腰掛けようとしたらブザーが鳴ってしまい係員に注意されてしまいました。謝りながら、今度は立ったまま部屋の中央付近で眺めました。なんだか、ボンヤリとゆっくり池の中にいるような感じがしてきました。

 モネの絵といえば印象派美術の語源とも言われている「印象、日の出」を始め「日傘をさす女」など有名作品も多いですが、このオランジュリー美術館の睡蓮の連作は、絵の内容はもちろんのこと、その大きさもや数からも圧巻だなあと思いました。ここでこの絵を写真数枚に収め、外に出ることにしました。

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サクレ・クール寺院
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サクレ・クール寺院横の階段
サクレ・クール寺院
 13時30分コンコルド広場からオランジュリー美術館の外観を見ながら、今度は地下鉄で
ピガール駅へ向かうことにしました。地下鉄ピガール駅を出ようとしてエスカレーターに乗ったところ、にいさんの前後に男が立ち、その二人がスリのグルでした。

 前の男がエスカレータの出口付近で邪魔をして、とまどっているにいさんのズボンの後ろポケットから財布を後ろの男が抜き取るという手口で、あっと言う間の出来事でした。成田空港出発前から注意を何回となく私は言っていましたが、旅の慣れも出てきていたのかなあと考えつつも後の祭りで悔しい思いがしましました。

 それからは、ショックさめやらずで、なかなか今までと同じような観光とはいきませんでした。似顔絵描きの集まるテルトル広場を見ながら、サクレクール寺院に行きました。サクレクール寺院を入口から奥の祭壇付近まで進み、一通り内部を見た後、外に出ました。次にやや横に行った感じで、真ん中に手すりとガス灯みたいな柱のある階段に向かいました。

 ここは、緑の木立もあり暑い日差しを避けて昇降するには、なかなかいい所でした。階段に腰掛けて談笑している人、景色を眺めている人など様々でしたが、画家でなくても描きたくなるようなパリの風情がここにもありました。

 ゆっくり、「ここいいねえ」と言いながら階段を降り、下のカフェで休憩となりました。
『カフェ・ラ・ランサード』前は、ちょっとした広場みたいにもなっていて、この辺りからサクレ・クール寺院が真正面に見えて、カメラに数枚納めました。

独楽を高く上げる大道芸人
 まだまだ、ショックさめやらず状態が続いていましたので観光は予定を切り上げ、地下鉄でホテル近くのサンミッシェル駅に向かいました。一旦ホテルに戻り、しばらく休憩してから、カルチャラタンやリュクサンブール公園を散歩しました。タカちゃんが買い物行きたいと言うことだったので、再度サンミッシェル駅近くに戻り、その店を探しました。

 「いくつかの店を見たい」と言うことでしたので、にいさんと私は、コンビニででミネラルウォーター買いながら、先にホテルに戻りました。18時30分全員揃ったので、中華料理店のミラマに行くことにしました。この旅行2回目でしたので、この店は慣れたもので、各々違ったものを頼み、スイスイお腹に入る感じで食べ終わりました。

 19時過ぎには、ホテルに一旦帰りました。まだまだ寝るには早い時間でもあるし、にいさんを励ます意味もあり、しばらく休んで再度、夜のカルチェラタン界隈を歩きました。すると、人が集まって賑やかな所がありました。独楽まわしの大道芸人が、何やら大きな声を出して芸をしているところでした。驚いたのは、夜の上空に3階建て近く、見えないくらいの高さまで独楽を上げ、その後、手に持っている紐一本で上手に独楽を受けていました。その成功に見ている大勢の人から、ヤンヤやんやの拍手大喝采が挙がりました。

 大道芸人も「やったぞ! どうだ!」と言わんばかりの自慢ポーズを取り、それが面白かったのか、さらに歓声が上がって、しばし楽しみました。その後、セーヌ河畔沿いに向かい、カフェがあったので二人でハイネケンのビールを飲みました。散歩した関係もあるのか、このビールが美味しく感じました。香りかぐわしいコーヒーサーバーの近くで、しばらく今日のことや明日の予定などを色々話して、ホテルに戻りました。

(旅行メモ)
12:40 カフェテリアを出て、オランジュリ美術館に向かいチュルリー公園を散歩した。
13:05 オランジュリ美術館、モネの大作、8枚の睡蓮などを見た。
13:30 オランジュリ美術館を出て、コンコルド広場へ、地下鉄コンコルド駅からピガール駅へ。
14:05 ピガール駅出口で、にいさんがスリにあった。
14:20 テルトル広場
14:30 サクレ・クール寺院
14:40 寺院横の階段を降りて、『カフェ・ラ・ランサード』で小休止、サクレクール寺院を撮った。
15:10 サンミッシェル駅からホテルに帰って、しばらく休憩した。
16:15 カルチェラタン、リュクサンブール公園を散歩し、店を探した。 
17:40 コンビニででミネラルウォーターを買った。
18:30 ホテルを出て、ミラマで夕食。
19:05 ホテルに一旦帰った。その後再度にいさんとカルチェラタン界隈を歩き、独楽まわしの大道芸人を見た。
20:30 セーヌ川近くのカフェでビールを二人で飲んだ。
21:10 ホテルへ帰った。各自入浴、就寝。

(掲載日:2006年9月2日)

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