まるでちょっとした登山みたいなカテドラル屋上登りの終わった後(2004年6月18日の朝)、一旦トイレタイムなどのためにホテルに戻りました。 私たちの乗る観光船はもう3番船着場に来ていましたが、しばし待たされました。その間に(先のページにも書きましたが)犬の散歩連れの方を多く見ました。
私たちは最後方右側に陣取り、出発を待っていました。最初少なかったお客さんは、出発間際に急に団体さんが入り、結局は少し遅れて11時20分からこのイル川クルージングはスタートしました。 昨日の散策で見慣れた川沿いの景色も、この観光船から眺めるとなんか違ったようにも見えました。また、どこから見ても本来同じ大きさなのに川から見える建物、橋、人それに道路標識までもなんか大きく見え、しかも真っ青な空に映えていました。 プティット・フランスに近づくと、お客さん数人がビデオやカメラを構えるため立ち上がったので、橋桁に頭が当たっては危ないと言うことから、船員さんから大きい声で注意が飛んでいました。
私は始めての経験でしたので、興味深かったのですが、船員さんたちは手馴れたもので、冗談ばかり言っていたようでした。このページに船が低位置と高位置になった合成写真がありますが、それは水注入前と注入後、前の運河の水位とほぼ同じ高さになったものです。 目算ですが、2m以上か3m弱上昇したと思います。合成写真右側の手すり及びその下の歩道あたりをご覧頂くと、観光船が、せり上がってきたのがお分かり頂けると思います。 水門の前扉が開くと、目の前にはメゾン・デ・タンネーア(Maison des Tanneurs)の建物が大きく見え、乗船中の皆さんはいっせいにカメラワークに忙しい時間でした。広場から手を振る人、声掛ける人もいて、それにも応えておられました。
運河沿いの木立の下には、レストランかカフェのテラス席も見え、コーヒー飲みながら観光船に手を振っているお客さんもいました。段々とクヴェール橋(Ponts Couverts)とその塔が大きくなってくると、その先にあるヴォーバン堰(Barrage Vauban) も見えてきました。 このヴォーバン堰(いせき)は、最初パッと見た時、水上にある何かの工場か建物のように見えました。しかも、屋根には芝生が張られ、そのさらに上部分には鉄柵とベンチがあり、数人この観光船やプティット・フランス側を見ておられました。
前景に三つの塔のあるクヴェール橋、中景にプティット・フランスの木組みの家並み、背景に聳えている大聖堂の尖塔と旧市街地の全体が、なんか“ストラスブール三景”みたいに見えるだろうなあと想像できました。 観光船は、「ヴォーバン堰やクヴェール橋を良く見てよ」といわんばかりにここで大きくターンしました。間近に見えるクヴェール橋は、最初13世紀に造られた頃は木造の屋根付き橋で、その屋根が撤去されたり、石造りになったりして現在に至ったようです。 |