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ストラスブール歌劇場(オペラ座)
観光船その2、どのカメラ小僧が勝ったのか?

 (2004年6月18日)ヴォーバン堰(いせき)やクヴェール橋を見終わった後、別の運河に入ると、また、水門が見えてきました。今度は、今来た運河から前の運河に降りることになり、しばし待っていると再出発でした。

 ここから、しばらくはそう目立つ風景や特徴ある建物はないのですが、左側にトリコロールのフランス国旗が立っていたので、何か公共の施設かなあと思っていましたら、裁判所でした。

 また、川の両岸にはかなり大きな木立がずっと続いていまして、散歩している人や日陰で川を眺めている人などもいました。さらに進むと、今度は右側にストラスブール歌劇場(オペラ座)がありました。

サン・ポール教会
 反対側には、国立地方音楽院ストラスブール校(Conservatoire National de Region de Strasbourg)もあり、少しこの音楽学校について説明を聞きました。その前にこのコンセルヴァトワールと言えば以前外観だけですが、パリのコンセルヴァトワール=国立高等音楽院(Conservatoire National Superieur de Musique de Paris)を見たことあります。

 ここは音楽を目指す人にとっては、最高峰かつ最難関の学校と聞きました。でも、このストラスブール校も大変難しいとの説明でした。(後で歩いた時に見たのですが)ここよりもさらに広場側の方には、ストラスブール国立劇場もありました。

 再びイル川と合流するところでは、幅も広くなって視界も開け川岸も賑やかな雰囲気になってきました。ここから左にカーブして直進していくと、サン・ポール教会の二つの高い塔が見えてきました。

 この教会は、ネオゴシック建築と言われ、遠くからも近くから、さらに横から見ても均整のとれた建物だなあと思いました。後で調べたのですが、この教会は、1889年から1892年建築されプロテスタントの教会とのことでした。今までもっと古い建物ばかり見てきたので、この建築年を見た時なんか新しいのかなあと思うくらいでした。

ヨーロッパ連合(EU)議会
 ここから川は左方向にアール川に分岐して、観光船は右方向のイル川をさらに進んでいきました。左右は緑の生い茂った木立が続き、橋もいくつかくぐり抜けました。

 その中の一つに、彫像が橋の左右に見えるのもあり、「あれ、見て、彫刻だ」みたいな会話をしました。しばらく進むと左側には、大きいパラボラアンテナが空に突き出た放送局のビルも見えました。

 その後は、ヨーロッパ連合(EU)議会のガラスの近代的なビルが見えてきて、ひときわカメラを構える手が多くなりました。「あー、ここが良くテレビに写るビルかあ。やっぱり、大きいなあ」などの会話が続きました。

 確かに巨大な建物ですが、その割には威圧感とか圧迫感を感じないのは、丸、楕円形などの形状の組み合わせ、さらには透明なガラスと言う質感からきているのかなあとも思いました。

EU議会関係の建物
 まあ、それにしても野鳥の泳いでいる川のほとりで緑の木立に囲まれた、こんないいロケーションにこの建物があるとは、知りませんでした。(やはり、テレビだけでは分からないものです)そのようなことから、外側の一部だけでしたがEU議会ビルの実物を見て良かったなあとも思いました。

 EUと言えば、私は大いに期待したいものがあります。その名の通り連合とか共同と一口で言っても、ヨーロッパ内に横たわる実際面や現実面で解決すべき多くの問題や困難さは当然沢山あろうかとは思います。

 それでも、国家、民族や宗教その他の違いを乗り越えて、争いよりも出来るところから少しづつでも連携・共同していこうとするその行動にはひかれるものがあります。(このことの詳細は、私の書いた「聞いた言葉シリーズ」、第9回目『地球には、国境がありません』をご参照ください)

パレ・ロアン(ロアン宮殿)
 このEU議会の(運河はさんで)右隣には、ヨーロッパ人権委員会の丸いビル、さらにこれらの対岸に当たる所には、ヨーロッパパレスの建物が見えました。

 観光船は、わざと建物が見えやすいような位置に持ってきているのか、はたまた単純に復路をとるためか、ここでターンして元来た方向に進んでいきました。

 帰りのコースは、今まで見たものばかりですから、船上では往路ほど話し声は聞こえませんでした。しかし、それにしても、私たちの前におられるドイツ人とアメリカ人らしき年配のカメラとビデオの撮り方の熱心さには、ある種感心しました。ほぼ、どの地点でもずっと構えたままなのです。

 そこで、どの国の”カメラ小僧”が勝ったのか、しばし話題になりました。当然日本代表は、どんな被写体にも挑戦し、ニコンのシャッター音鋭いマダムかおるです。私の勝手な判断ですが、三か国代表(?)のどちらとも優劣つけが難く、いい勝負だったと思います。

 そうこうする内に観光船は旧市街地に戻り、左手川沿いの道路には近くの小学生の遠足なのか大勢で、私たちに向かって、歓声と手を振ってくれました。船着場付近にあるパレ・ロアン(ロアン宮殿)を右手に見ながら船は、12時30分に到着し、約70分間のイル川クルージングは終わりました。(掲載日:2004年7月16日)

参考(ホームページ)資料
駐日欧州委員会代表部

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