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(写真1) サグラダ・ファミリア受難のファサード

(写真2) 同左、受難のファサード、十字架のキリスト像など


バルセロナ、サグラダ・ファミリア(聖家族教会)その4
2015年12月21日
(スペイン時間)
 前ページ「サグラダ・ファミリア(聖家族教会)その3には、塔上部
(高さ約50m)から見るバルセロナ市街地の眺望、塔内部、螺旋(らせん)階段などについて書きました。特に、塔上部からの眺望は、素晴らしいものでした。
今回のページは、サグラダ・ファミリアの「受難のファサード」の彫刻、教会真横にある学校(博物館)などを中心に書いています。

サグラダ・ファミリア、受難のファサード
 私たちは、塔上部(高さ約50m)からの眺望を楽しんだ後、約400段の螺旋階段を降りて、受難のファサード側にやってきました。ここでもガイドさんが、壁いっぱいにある様々な彫刻などの説明を詳細にされました。しかし、いつもの通り覚えきれませんでした。ただし、なぜ、様々な形や、まるで物語風の複雑な彫刻が沢山あるのかは、私でも分かりました。

(写真3) 中央部:魔方陣、中央右:左側のキリストと右側のユダの像

(写真4) 魔方陣(縦横、斜めでも足せば33になる)

(写真5) 右側はペテロ、左側は3人の女性、左端側は鶏

 それは、信者や一般人で聖書の解釈が難しい人、あるいは昔、文字が読めない人もいたので、彫刻模様によってキリスト教を教えようとしていることでした。つまり、「聖書の彫刻版」とでも言うのでしょうか。そして、私が見た範囲内ですがヨーロッパの教会内部に多いステンドグラス(絵)は、「聖書の絵模様版」なのでしょう。

 いずれにしても何事も分かりやすくしていくことは、いいことなのでしょうが、その分、制作者は力量が要るのではと思いました。サグラダ・ファミリアは、受難のファサードだけでも沢山の彫刻がありますので、その数例だけを紹介します。

 (写真1)を参照願います。この中央部奥側に小さく見える像が、キリストが十字架に掛けられている姿です。(写真2)が、その拡大版みたいなものですが、右下の十字架を背負ってゴルゴダの丘に向かっている場面と思われます。

 (写真3)について、まず右側の二人は、キリストと「イスカリオテのユダ」が抱擁している像です。右側のユダの後方には、蛇(へび)が2匹います。一般にも、ユダはキリストを裏切ったことで有名です。この人の詳細について、国語辞典の大辞林には、次の<>内通りに解説されています。

  <大辞林より、ユダ=イエスの弟子の一人。ヤコブの子ユダと区別して「イスカリオテのユダ」と呼ぶ。イエスを裏切り、イエスを殺そうとしていた祭司長たちに銀貨三〇枚で師を引き渡した。転じて、裏切り者の代名詞とされる>

サグラダ・ファミリアの魔方陣
 この(写真3)の中央部に数字が、縦の4列も横の4行とも4文字づつ並んでいるものがあります。この部分を拡大したものが、(写真4)です。私は、数字が苦手ですが、単純に「何だろう?」という疑問とともに、ガイドさんの説明も聞き、「なるほど」と納得しました。

 この文字盤(数字盤)は、縦の列、横の行、斜めでも足せば全部33になるもので、サグラダ・ファミリアの魔方陣(Sagrada familia magic square)と呼ばれています。ちなみに、この33と言う数字は、キリストの年齢との説明でした。この法陣(魔方陣)件についての詳細は、下記<>内の大辞泉を参照願います。

 <大辞泉より、法陣=数字を縦横に同数だけ並べ、その縦・横・斜めのいずれの行の和も同じ数になるようにしたもの。縦横に並べる数字の個数によって三方陣・四方陣・八方陣などという。魔方陣。 >

 あと、(写真5)の右側はキリストの一番弟子のペテロの像、左側は3人の女性像、左端側は鶏の像があります。ペテロは、うつむいて悩んでいる顔の表情は、直ぐに分かるものです。

 これまでの紹介は、受難のファサードの側に沢山ある彫刻の極一部です。彫刻の写真は数十枚撮っていますので、何らかの機会あれば書籍類などで調べて、「・・・・彫刻写真は、・・・を表現しているものだ」と書いてもいいなあとの気持ちだけはあります。

サグラダ・ファミリアの学校
 受難のファサードから直ぐの所に、サグラダ・ファミリアの学校(Sagrada Familia Schools)と呼ばれる所がありました。現在の建物は何回か建てかえられているようですが、ガウディの設計のようです。(写真6)をご覧頂ければ分かりますが、この屋根形状は、大変大きく波打っています。

 そして、今は、サグラダ・ファミリアの建築の歴史を写真で紹介する博物館(展示室)みたいになっているようです。ただし、、別室もあり、私たちが見学していた時、日本風に言えば生徒の社会見学かで、数十名か講話を聞いている様子も見えました。この場所には、カタルーニャ語 :Escoles、スペイン語 :Escuelas、英語:Schoolの表記で、学校についての簡潔な説明がしてありました。

 ここから、いつもの私の怪しげな翻訳と意訳で、先の表示板を読んでみますと、概略は次のようなことのようです。この学校はガウディが設計し、(サグラダ・ファミリア建設のために)働く労働者の子弟や地域の子どもたちのために、一時的な学校として建てたようです。そして、その構造は、シンプルながら機能性と様式美をもっており、近代建築の旗艦(的な役割がある)と考えられています。

 私たちは、(写真7)に写っていますの教室(奥が教壇、右側には黒板もある)、あるいは長年の教会建設の写真展示などを見て回りました。そして、学校見学終了後、10分間程度、自由時間(休憩)となりました。そして、各自で外の台に展示してあった建設模型を見たり、トイレに行ったりしていましたら、あっと言う間もなく、10時50分の集合時間となりました。
(写真6) サグラダ・ファミリアの学校(現在は博物館か)
(写真7) 左記の内部(教室、奥が教壇、右側には黒板もある

(掲載日:2016年10月24日)
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(旅行メモ)
2015年12月21日(スペイン時間) バルセロナ(Barcelona)、サグラダ・ファミリア(Sagrada-Familia) 
09時50分、エレベーターで高さ50mまで登り眺望を楽しんだ
10時15分、約400段のらせん階段を降りていった
10時25分、受難のファサード見学
10時35分、サグラダ・ファミリアの学校内見学
10時40分、自由時間(休憩)
10時50分、学校前に集合、次の見学地に向かう
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