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聞いた言葉・第36回目、『この世界は色々あるんですよ』

この世界は色々あるんですよ

  今回の言葉は、私にパソコンなどを教えて頂いた方から聞きました。「この世界は」とは主に、パソコンやインターネットのことで、「色々ある」とは、パソコンなどでの設定、操作さらにはトラブル対処方法などが沢山あると言う意味です。

 私のパソコン歴は、(大阪空港時代の)1980年代始め頃からスタートしました。その後、色々な機種や多くのソフトを導入しました。その度ごとに、諸先輩やインストラクターの方に、その操作方法やトラブル対処法を聞きました。hana01.gif (109146 バイト)

 特に、田舎に戻り再就職した(初めての)会社では、毎日常時パソコンやインターネットを使う環境でした。私は当初ワープロやページレイアウトソフトを使う程度でした。

 しかも、それまでほとんどの使用機種は、マッキントッシュの経験しかありませんでした。そんな中、新たなウィンドウズマシーンで、さらにソフトもインターネット関係など、初めてのものばかりでしたので面食らっていました。

 色々とやっていく中で、トラブルや自分の思い通りにいかなかったことは、数えればきりがないほどでした。その度に、教えて頂いた方に「聞いた(マニュアル)通りにやったのですがね」と、いい訳とも取れる言葉をいっていました。

 そのようなことを言いながらも、上級者の方に指摘されて初めて私自身の操作ミスだったと分ったことも当然たくさんありましたが、逆に立ち会ってもらって、操作手順通りしても正常にならなかったことも、これまた多くありました。

 その時、「上野さん、この世界は色々あるんですよ。うまくいく場合だけではないです。通常のノーマル(正常)操作でも、出来ない時もあるし、逆に違ったやり方でうまくいく時もありますよ」と、聞きました。何か雲掴むような、煙にまかれたような気分を味わいつつ、何とかその場は解決していったり、あるいは数日後色々やっている内に対応できたりとマチマチでした。

 まあ、普通コンピュータ−のことを考えるなら、1ならば1、AならばAと反応し、それは誰が操作しようと同じことと思うはずです。また、色々なソフトの使い方でマニュアル通りに動くのがそのほとんどだろうと思います。しかし、たまに今までと違った反応があり、フリーズしたり再起動になってしまって、何時間もかけて作っていたデータが全て一瞬の内に消えてしまって泣きの涙になった例は私だけではないと思います。

 パソコンのことを犬猫や人間みたいな動物と同じと言わないまでも、いつも正しく回転しているモーターと違って、なんか”生き物”みたいに感じることはないでしょうか。パソコンのご機嫌が悪い時なのか、勝手にフリーズしたり、予期していない画面になってしまったりと、色々あると思います。

 だから、日常は「転ばぬ先のバックアップ」で二重三重にデータ保存することも何十回も教えられました。また、、メンテナンスもキッチリおこなえば、パソコンはけっこう頑丈であることも分ってきました。実際私自身10年近く使っている機種も2台所有しています。

 話しが脱線気味なので、今回の言葉に戻ります。当初は教えてもらってばかりの私が数年後逆に教える立場(インストラクター)も経験しました。(人に1から10まで教えるほどの技量でないことは自分自身で充分自覚しつつも)操作やトラブル対処法などでうまくいかなった時に、ふっと出るが今回のこの言葉です。

 あまり望むことではないですが、たとえコンピューターでもトラブルはつきもの、全部がぜんぶうまくいかないものと最初から割り切っていれば、気持ちだけでも楽になりますし、バックアップもこまめに重ねるものです。

 率直に言って私は、(今回の言葉の)「この世界は色々あるんですよ」を最初聞いた時、教える側の”逃げ口上”かとも思っていましたが、多くのトラブルに出会って(教える側にもなってみて)、今はやはり額面通りなんだなあと、実感を持ってそう思っています。(記:2003年9月20日)

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