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聞いた言葉・第48回目、あるとないとは大違い

 
あるとないとは大違い

 この言葉は、多くの方に聞いたことありますし、また、自らも体験した時、ふっと出るようなことばでもあります。(注:このページ掲載写真は、文章と関係ありません)

 この「あるとない」の対象物は、何でもないような(あんまりお金がかかっていなかったり)、日頃はありがたさを感じなかったりとか、どこか旅行か出張などで遠くに行った時など、「あー、やっぱり、あれば便利だなあ」とかに使うのではないでしょうか。

 私は以前低い山を少し登ったことあります。近くだったので二つの山を登ったのですが、最後は両方とも急登で、最初の山は岩場のみ、二つ目の山には頂上付近に30mくらいの鎖(くさり)場がありました。これが「あるとないとは大違い」でした。ここまで、重い鎖を上げられた方の苦労は大変だったろうと思いますが、おかげで楽させてもらいました。こんな時、山頂に登ったら気持ちも見晴らしもいいものです。

 次は、旅先での経験です。旅館から、近くにある川やその周辺を見に行ったのですが、行きは普通の橋を渡りました。でも、、色々まわっている内に来た橋より離れてしまい戻る時、同じ道より違うルートから帰ろうと思い川の上流を見たら、飛び石と丸太を渡しただけの橋がありました。

 水量がなかったので靴をぬいで渡ればわたれない川でしたが、この丸太橋がちょっとだけ揺れて、これはこれでいいものでした。車も通れる橋も、この上流と下流にはあるのに、それでもこの飛び石と丸太橋があるのは、あー、やっぱり地元の方は色々と考えておられるのだなあとも思いました。

 今回のテーマは、主に物や施設みたいに思いますが、現在のもので一つ加えたいのがホームページです。特に、商店や居酒屋などのお店紹介用ホームページです。

 今から10年ほど前(1995年頃)で、インターネットはもう珍しくなくなってきていましたが、どこの会社もどこの店もホームページを開設されていたという頃ではありませんでした。

 そんな頃、仲間内の忘年会の案内(回覧板)が回ってきました。A4サイズの案内を良く見ると居酒屋のホームページを印刷したもので、そこに手書きの四角枠があり、各自が出欠のマークを入れるだけと言う簡単なものでした。当時、この種の案内は大抵担当の幹事が手書きかパソコン書きかは別としても、ほとんどが手作りだったと思います。

 また、その案内には店名や場所だけでなく地図やちょっとしたお薦めメニューみたいなものまでも、しっかり収まっていました。私は、この居酒屋のホームページを利用した忘年会案内に、当時なにか新鮮な感じを覚え、「このような使い方もあるのか」と思ったものです。(居酒屋のホームページは、マダマダ本当に少ない頃の話しです)

 私は大会社や大きな団体なら、何百・何千ページに及ぶサイトも必要かと思います。しかし、街中のどこにでもある商店や色々な施設などは、そんな膨大なページは最初から必要なく、店名、住所、営業日時、電話、地図、主な商品や最新の案内などあれば最低限いいのではないのかなあと思っています。(ただし、何か興味引く内容を更新されない限り繰り返し見ていただくことは無理でしょうけど)

 ある居酒屋の大将と話した時、「そんなホームページ、あってもなかっても売り上げには関係ないだろう」みたいなことを言われました。確かにその通りで、ホームページを開設したからと言って今日明日の儲けには直接関係ないと思いますし、商売とはそんな生易しいものではないとも考えています。だから、私は反論みたいなこともしません。しかし、さらに詳しく聞かれる方には次のように応えたこともあります。

 「しかし、店の名前や連絡先が書かれた名刺、電話帳、年数回のチラシもないでしょうか。ホームページも印刷物と同じでひとつの情報です。インターネットをする人なら店の名前さえもなければ誰も探すこともできないですよ」と。サイト検索される方にとっては、やはり店のホームページが、「あるとないとは大違い」で多くの例はないかもしれませんが、ある時ある場面では決定的な役割を果たすこともあるかと思います。(記:2004年12月24日)

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