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聞いた言葉・第62回目、『健康と友情に乾杯!』

 
健康と友情に乾杯!

 この言葉は、何かのパーティーや宴会での乾杯発声でよく聞きました。改めて、なぜ書いているのかと言いますと、ある可愛い子どもさんから今年の夏に聞いたからです。私は、大村市内にある喫茶店にたまにコーヒーを飲みに行くことがあります。ここのマスター夫婦には、保育園に通う男の子がいます。

 暑い日の昼下がり、私がアイスコーヒー、子供さんがジュースを手にして、やおら私の方を向いて「健康と友情に乾杯!」と言ってグラス同士を合わせてくれました。

 私は思わず「イヤー、いい言葉知っているねえ」、「誰が教えてくれたの?」と尋ねると、どうも常連のお客さんからのようでした。可愛い男の子が発した意外性と、この言葉を久しぶり聞いたので改めて新鮮な響きを感じました。

 私だけかもしれませんが(若い時にはあんまり考えたこともありませんでしたが)この歳になると「健康」、「友情」、「乾杯」の三つの言葉とも、なんと大事で、奥行きと重みさえ感じる言葉でしょうか。いずれも人それぞれでしょうが、若い時にどんな健康な方でも、中高年になれば大なり小なり色々とあります。

 健康は自己管理要素が大ですが、友情については相手もあることですから、より一層難しいし逆にそのことを感じたら倍以上の嬉しさもあるなあと私は思います。乾杯についても、お互いに心から喜び合い励ましあいする場面が多ければおおいほどいいのでしょうが、そういうことばかりでないことも増えてくる年齢でもあります。

 世の中には色々な方がいらっしゃるもので、中には「お金で買えないものはない」と言われた方も何人かおられたようです。私は、自他共に認める貧乏人ですから、お金の話はできないかもしれません。でも、もしも夢物語でお金があったとしたら、今回のこの言葉の中身は果たして買えるものでしょうか。もしも買えるものでしたら借金返せる前提に立って、お金借りてでも買いたい時もあります。いくら考えても妙案は浮かばないので、お金の話はこれくらいにします。

 色々な席で「健康と友情に乾杯!」といわれる方は、この言葉の意味を名実ともに十二分に分かっておられるからだと思います。列席者に対して喜びと励ましを誓うだけでなく、ある面まず何よりも自分自らそう願いたいとの思いも込めて発声しておられたのかなあとも思いました。

(記:2006年10月13日)

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