プロセスも大切(経過も大事)
この言葉、どちらかと言うと元同僚から良く聞きました。今回特に何かを特定したものではないのですが、主に多くの会社内でいわれている「結果が全て」と言うことに対する参考意見として述べてみたいと思います。企業内において商売、商戦、営業、利益、経営などの側面から考えれば「結果がすべて」は、その通りだと思います。
とりわけ、社長を頂点に経営者や幹部などは重い責任があり、この「結果がすべて」にどれだけ努力され苦労されているか、私なりに分かります。どんなに頑張ってみても結果が悪ければ最悪の場合、破産、倒産など取り返しのきかない場合もあります。
ただ、「結果がすべて」のみが正しくて、プロセスを無視して行ったことが法律やモラルに触れて、社会問題になり最後は結局、倒産になった会社例もけっこう最近だけではなく、以前からも報道されてきました。
あと、社員などが営業その他で予定通りできない場合、経過説明や報告をしている時に「そんな出来ない理由は聞きたくない。実績上げるために、どうするんだ」みたいな言葉もテレビドラマなどで聞きますが、実際の会社内などでは、それ以上だと思います。
誰でも実績上がっていない時に言い訳に終始するために経過説明ばかりしている訳ではないと思います。物は聞きようかもしれませんが、一見言い訳にしか聞こえないような報告の中にも、ある一面消費者の、市場の状況報告を含まれている場合もあるのではないでしょうか。
似たような報告が二人も三人も同じような地域から報告されれば、それはもう個人の力量問題ばかりではなく、そこの会社の商品や営業方針の問題に波及していると見た方がいい側面もあります。そのような状況下、ただ「出来ない理由は聞きたくない。お前は明日からどうするんだ」ばかり式の叱責方法では、結局「ハイ、次は必ず目標を達成します」式の返事との繰り返しになるのではないかと思います。
成果の上がっていない経過報告は誰でも言いたくないし、さらに聞く側はそれ以上だと思います。でも、その報告抜きには次の一手も浮かぶのでしょうか。また、結果には良い側面とそうでないことも当然ありますが、どちらとも真に見える方は両方ともその至る過程を分析できる方で、たぶんに経過報告も良く聞いておられると思います。だからこそ両方の対策・対応ができるのではないでしょうか。
この場合の「経過」と「結果」は二律背反するのではなく、たとえ良くない結果だったとしても相互に大事だと元同僚の人は言っておられたのかなあと今は思い直しています。
(記:2006年10月21日)