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シングルショットの運河

 港に向かって東の外れが浅見橋である。ここから見た運河と倉庫がよく絵葉書やガイドブックに出ている風景であった。橋の欄干や運河沿いの街路灯もクラシックでムードを醸し出していた。「あのう、すみませんが1枚撮って下さい」と声かけられた。見ると旅行鞄をもっていた大学生のカップルで、肩組んだり、手をつないだりのツーショットを撮って上げた。

 「すみません。ありがとう」「いえいえ、ついでに私もよろしく」と、こちらはさみしくもシングルショットであった。あ〜あ、いつになったらツーショットになるのだろうか。そうなればもう一回この運河をバックに撮ってみたいと思った。

 カメラに吹き付ける雪を気にしながら数枚撮ったところでフィルムがなくなった。「こまったな〜。まあ、何とかなるさ」と言い聞かせながら間近の案内所行くとフィルムが都合良く売ってあった。今度は運河沿いの道路を歩き中央橋に行った。ここは先程以上に観光客がいた。

 ちょっとイッパイやってきたのか元気な男連れもいた。交差点を右に渡ると大きな倉庫『運河プラザ』があった。この『運河プラザ』は以前「小樽倉庫」と呼ばれていた。1〜2番庫の中は海産物や乳製品等のお土産、喫茶店、格子戸風の小さな郵便局などがあり、3番庫はギャラリーになっていた。ここで缶コーヒーを飲みながら手紙を書いた。

 運河プラザ横には同じ旧小樽倉庫の一部を利用した『小樽市博物館』があった。ここには街のあゆみ、にしん漁の模様、大昔の生活や火の起こし方などの展示、説明書きがあった。中庭には雪のかまくらがあり、珍しかったので写真を1枚撮った。

 外に出てさらに工芸館、オルゴールギャラリーを左に見ながら先を急いだ。大きな道から右の道に行くと珍しい白壁に格子の和風建築、五畳分位はあろうかと思える赤地に白で「創業明治三十二年、地酒、田中酒造」と書かれた暖簾が入口にかかっていた。

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