TOP INDEX BACK NEXT

27)ソムリエナイフ  フランス、シャトー・ラギオール

さすが、フランス職人の技


tatami01.jpg (14852 バイト)  ワインのコルクは、空気は通すが液体は通さないと言う摩訶不思議な物です。しかし、このコルクのおかげで、瓶詰めでもワインの美味しいままの長期保存が可能になったとも言われています。

 しかし、その分、このコルクは単純にかぶさった栓を栓抜きで簡単にぬくようにいきません。それが原因で、多種多様なワインオープナーが出来た要因とも言われています。

 私は、今までワインオープナーと言えば
1)螺旋状のスクリューに単純にハンドルが付いた物
2)スイス製の注射器タイプで針をねじ込んだ後に空気を入れ、エアーの力でコルクを抜く物

3)両方にハンドルが付いていてスクリュー部をねじ込むとハンドルが上がり、両ハンドルを下げるとコルクが抜ける物
4)イタリア製で木製の筒型オープナー(詳細は、ここをクリックしてご覧下さい
5)フランス製、オールステンレスのソムリエナイフ(詳細は、ここをクリックしてご覧下さい

などを持っていました。

 上記いずれも色々試してはいましたが、「ソムリエナイフの王様」とも呼ばれているシャトー・ラギオールのソムリエナイフが欲しいなあと、長年思っていました。理由は単純で、どうせオープナーを使うなら、「本物中のホンモノ」が欲しいと思っていたからです。

 私の大阪時代に色々な店で、この製品は見ましたので、日本でも買えないことはなかったと思います。しかし、田舎に引っ越してから、なかなかその機会もなくて、10年近く過ぎていきました。

 今年(2004年)6月、偶然にも甥や姪からの「ストラスブール旅行」のプレゼントがあり、またぞろ、このソムリエナイフ購入熱が高まってきました。6月18日買い物時間になった機会を逃さずにストラスブールのプランタン・デパートで購入したのが、このページにあるソムリエナイフです。

 価格は、120ユーロ(日本円で約16500円)でした。ハンドルの柄は黒水牛で出来ていて、ステンレスの先端部分には、ここのトレードマークである蜜蜂が彫られていました。これを収めるレザー張りのケースも手触りが良く、また、ここにも蜜蜂のボタンがありますが、なんか可愛くもあり誇らしげも感じました。

 使用感ですが。何本かコルクを開けてみました。まず、ナイフ部分を指で押さえてシールを切っていきますが、軽く押さえて回すだけでも切れました。丸みを帯びたハンドルでスクリュー部をねじ込みますが、回しやすくてスイスイ入っていく感じでした。

 あと、適当な高さに来たら、支えを瓶の口に立てハンドルを上げていきますが、一連の流れがとてもスムースに感じます。これなら、どんなワインでも最初から期待が高まる感じもしました。まだ、何十本というコルクは開けていませんが、どの部分をとっても丸みを帯びた形状は、人の手の柔らかさにフィットして、使えばつかうほど馴染んで来るのかなあと思いました。

 これら人の手に優しい造りは、職人さんが一本いっぽん手づくりだからこそ可能であって、ガチャンとプレスする機械づくりでは、なかなかこのような形状は難しいとも思いました。世界に名だたるソムリエが愛用していると聞いてはいますが、素人ながら私でもこの使用感から、なるほどなあと納得いくものでした。

 「フランス職人さんの技、奥深し」と思わせるシャトー・ラギオールのソムリエナイフです。
(掲載日:2004年7月24日)

TOP INDEX BACK NEXT