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聞いた言葉・第74回目、地球温暖化と生活

 
地球温暖化と生活

 この地球温暖化やそのことに関連するマスコミ報道がなされない日はないくらい大きなテーマになっていることは、ご承知の通りです。インターネットの検索サイトで調べてみても何百万と言う膨大なページがあるようです。

 また、この地球温暖化テーマは、ただ単純に地球全体の温度が上昇するという気象だけでなく地形、海洋、動植物、人類さらには芸術や文学などまで波及する物凄く幅の広い、奥のとてつもないくらい深い問題と言われています。もっと分かりやすく言えば地球規模の問題だと言えるのではないでしょうか。

 「そんな大きな問題とは自分は関係ない」と思っていた私でさえも、毎日のように口にする魚介類や野菜にまで影響があるとの報道を見れば「やはり、ただごとではないなあ」と考えかけました。

 地球温暖化はどこかの山の氷河が溶けるとか、海面上昇により島自体や海岸線が失われるだけでなく、身近な海の問題として例えば今まで日本近海で獲れていた魚介類が北の方に移動してしてしまうか、さらに悪化すればいずれ今までのようには獲れなくなる要素も含んでいます。

 また、気象の大きな変動は何も海だけでなく、地上での主食の米やパンなどの原料になる穀物類それに数多い副食類含めて全ての農産物生産量にも多大な影響が出ていると言われています。つまり、先ほどの魚介類や農産物を含めれば、人の口にする食料全体の問題=生死にも繋がる問題だと言うことです

 「いわしやサンマが獲れなくても、白菜やキャベツの値段が高くなっても、今では他の食べ物があるのではないか」とか「輸入すればいいじゃないか」などの意見もあるかもしれません。果たして、そのようにうまくいくものでしょうか。この温暖化問題は、地球上で同時進行で起こることですから、世界中どこの国や地域でも同様のことが大小は別としても起こっているのです。

 食糧難に陥って、日本がお金の力で輸入したとしても、いつまでも諸外国は容認するでしょうか。生産国だって耕作地が直ぐに広がって生産量が飛躍的に増えるはずはないでしょう。そのような状況で、日本はただでさえ穀物自給率の低い国で、1998年統計で世界で132番目、サミット参加国で最低です。(この穀物自給率の詳細は「瑞穂の国」をご覧下さい

 温暖化の問題は、このように
穀物自給率の低い国ほど(一時期はお金の力で回避できても)長期間に渡れば諸外国より一層事態の深刻さが現れることは予想がつくことです。

 あと、この温暖化問題は世界各地で起こっている、あるいは起こりうるであろう戦争、紛争とも密接に関係しています。干ばつや洪水によって食べていけない地域の人は難民となり、食料のある所を目指して、そこから問題や紛争も起こっています。人間同士で殺しあう戦争こそ悲劇的なことですが、このことによるエネルギーの消費も莫大なことは誰でもが予想できることです。

 私はこのページで、ある面悲観的なことばかり書いてきましたが、この温暖化問題は非常に大きな地球規模のテーマでありながら原因がほぼ分かっていることでもあります。このことは簡単に短期間に解決しないと言うことは知りつつも考えようによっては、原因を元から正せば解決の道筋が見えてくると言う問題でもあります。

 その原因の主原因はご存知の通り、二酸化炭素排出量が約3分の2と報道され、さらにその二酸化炭素排出量の全世界で占める割合の約3分の2はアメリカや日本などのサミット参加国プラス中国やインドなど合計10数カ国と言われています。つまり工業国や電力をたくさん消費する国だと言うことです。

 確かに電気、石油や工業製品がなければたちどころに仕事、収入や生活に響きます。でも、この問題を放置しておけば、どうなるかもう自明の理です。そうは言っても個人で出来ることは限られていますが、例えば一人1キロワットの電力でも1リットルのガソリンの節約でも、日本全体、世界レベルでは大きな数字になることも確かです。

関係ページ
聞いた言葉シリーズ第30回目『瑞穂の国
 色々なホームページでも政府、企業、地域、家庭、個人でも一歩の踏み出しが求められていることが分かりやすく詳細に書かれています。なかなか、直ぐに実効ある対策となると様々な意見が噴出することも予想はつきます。しかし、本当にこのままでいいのか、考えながらも対策や行動に移すことが早急に求められているテーマだと言えます。

(記:2007年4月18日)

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