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マーストリヒト市内観光その14

2013年12月25日
(オランダ時間)
 前ページには、ブリュッセル市内観光の最後みたいにして、ベルギー王宮近くのロワイヤル広場 ベルギー王立美術館内の見学( ブリューゲルの絵画「ベツレヘムの戸籍調査」など)、そして見晴らしの良い丘から見たモン・テ・ザール庭園や遠方に(グラン=プラスにある)そびえたつ市庁舎の塔、さらには、その庭園近くにあった「からくり時計」などについて書きました。

 そして、ブリュッセル中央駅からインターシティー(都市間特急)に乗車して、独特な駅舎のリエージュ=ギユマン駅で乗り換えながら、マーストリヒト駅に着き、アパートへ戻ってきたことにも触れました。今日(2013年12月25日)は、明日(26日)にアムステルダムへ行く関係上、事実上マーストリヒト市内を観光できる最後の日となりました。

 ただし、この日(12月25日)は、クリスマス当日ですから、店はどこも朝からは開いていないので昼近くになって、ゆっくりしてから出かけようということになりました。まあ、日本では、元旦という感じでしょうか。私は、そのことも含めて、マーストリヒト市内の状況が、どうなっているのか関心もありました。外出時間まで、私はiPadのメモ機能に、これまでの旅日記の概要を書いて過ごしました。
(写真1) 城壁と堀(デ・ファイフコッペン)

(写真2) ビショップス・モレン(白い建物=パン屋の玄関側)

(写真3)ビショップス・モレン(司教の水車)<店の裏側>

 <ご参考までに、私のマーストリヒト市内観光紹介ページとして、その1その2その3その4その5その6その7その8その9その10その11その12も掲載中です>

城壁と池(堀)

  11時30分頃にアパートを出て、もう慣れたマース河畔を歩き出しました。そして、この川に架かるホーヘ橋(Hoge Brung、人と自転車専用橋)上から見る河畔や市内の景色も、見慣れたものとなりました。マース川両岸に広がるマースリヒト市内のたたずまいは、前景に大きな川があるためか、改めて余裕と言いますか、奥行があり、ゆったりと豊かな時間の流れさえも感じました。

 ホーヘ橋を渡りきると、これまた数回通った城壁前の芝生の広場や地獄の門など(マーストリヒト市内観光その2ページ参照)見ながら、先に進むと城壁周囲にある池(堀、デ・ファイフコッペン)と、スタツ公園が見えてきました。(写真1参照) この池には、鴨がスイスイ、水面を行き来していました。池(堀)を一周する感じで、別の道から城壁近くにきて門をくぐると、そこから尖がった三角屋根の塔の見える位置まできました。

ビショップス・モレン(司教の水車、bisschops molen)
 塔の屋根を見ながら、別の城壁通りやシント・ピーテル通り(Sint Pieterstraat)にある三叉路の案内標識を確認し、今日最初の目的でもある水車を目指しました。先の通りから、進行方向右側(東側)へ直角に折れるように行くと、ステーネンブルク通りと言う幅の狭い道がありました。三叉路から直ぐに建物の軒先みたいな場所に店の旗が見えてきました。

 この旗は、白地に茶色かエンジ系色に真ん中に水車らしき絵と、外側の円形状に「bisschops molen anno 1442」の文字がありました。(写真の店と中央上部の旗を参照) 直訳ながら、bisschopsは司教、molenは水車、anno 1442は日本流に言うならば「(創業)1442年」でしょうか。つまり意訳ながら「(創業)1442年、司教の水車ベーカリー店」と言う意味の旗だろうと理解しました。また、ここが店の玄関側のようでした。

 このパン屋さんは、水車でパン粉をひいて作られているようです。店は、クリスマス休暇のためか、開いてなかったようでした。ただし、いつもは、なかなかの人気店ということでした。私達は、「肝心の水車は、どこだろう」と探したところ、ステーネンブルク通りから建物内を歩き用水路を渡った所=店の反対側(裏側)にありました。(写真3参照)

 あいにく、水車は回っておらず、当然、いつもは見られるであろう水や水のしぶきなどもありませんでした。近くに水車の説明坂があり、大文字で「DE BISSCHOP MOLEN」とあり、その下部に小文字で詳細な紹介文がありました。たぶん、水車の歴史や役割などを書いてあるのだろうと想像しましたが、文章全体の読解力がなくて分かりませんでした。

 この水車の大きさは、水受け全体直径が目算で5m位でした。水路近くに全体の3分1近くが隠れていたので、たぶん通常ならば、その隠れた水受け部分に水が流れてきて、その水力で全体が回っているのだろうと理解しました。そして、回転している車軸を伝わって、建物内に杵(きね)があり、石臼に麦が入っていれば、それをついてパン粉などにひいているのではと想像しました。

 ここで、日本の米(こめ)を水車で、ひいた水車米(すいしゃまい)の話です。現在、農家ならばたいてい電動モーター式の精米機が1台あると思われます。この機械は、一俵30kgのコメでも1時間弱くらいで出来るので便利です。しかし、モーターゆえに高速回転するので精米中の摩擦で米が熱を持ちます。米の旨み成分は、デンプンと言われていますが、熱を急激に加えると分解するとも言われています。

 しかし、水車は、ゆっくりと時間をかけて精米するので熱を持たず、つまりデンプンに影響を与えず、美味しい米になると言うことです。このことは何も米だけに限らず、パン原材料の麦などをひくための、今回見学したビショップス・モレン(司教の水車)の製法にも当てはまるでしょう。

 元々、電動モーターなどがなかった時代の精米機ですから、水を動力源に水車を使ったのでしょうが、この方法は現在も製粉する上で、電動モーター式よりも理にかなっていると言うことでしょう。

 つまり、この水車製粉から作られるパンやお菓子は、美味しいことが想像できます。一度は、表側の店でパンなどを買って食べてみたかったですが、クリスマス休暇のため残念でした。水車見学も終わり、また、来た道を少し戻る感じでステーネンブルク通りから左側(南側)へ折れシント・ピーテル通りを進むと三叉路の角に「Cafe de Pieter」という店がありました。

  この店から今度は、右側(西側)へ行くと、進行方向の左側(西側)に今までマーストリヒト市内で沢山見てきた造りとやや違う感じの城壁が続いていました。

(掲載日:2014年11月17日)
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(旅行メモ)
2013年12月25日(オランダ時間)
     マーストリヒト市内観光(14)
08時00分、起床
09時00分、朝食、アパートにて旅日記などの概要をメモ書き
11時30分、アパートを出てマーストリヒト市内観光へ出発
11時40分、城壁周囲の堀、城壁の門、城壁の通り
11時50分、ビショップス・モレン(司教の水車)
12時00分、マーストリヒト最古の城壁と通り
12時05分、マーストリヒ大学周辺にあったアルフォンスの銅像
12時08分、
マーストリヒ大学校舎横の道
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