ログハウスの12か月
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蓮華草の花が咲く頃
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蓮華草の花が咲く時期は各地で当然違うと思いますが、私の住んでいる地域では、ほぼ桜が散った頃からしばらくして本格的に咲き始めます。大型連休近くまで花が咲いている時期もあれば、そうでない場合もあります。植物ですから、その年の気候に左右されやすい草花の一つと思われます。(このページ掲載の蓮華草写真は、2003年4月6日撮影したものです) 蓮華草は各農家によって違いますが、田んぼの肥料にするため種を蒔いていました。もちろん、種をまかなくても種が田んぼや畦道(あぜみち)に残り、翌年に生えてくる場合もあります。私が小学生の頃、実家で羊(ひつじ)とか山羊(やぎ)もいましたので、この蓮華草を刈って食べさせたり、直接田んぼに連れて行って一緒に遊んだ記憶もかすかにあります。 あと、実家では当時牛も5頭ほど飼ってましたので、その牛のエサにするために蓮華草の咲く時期は毎日のように刈り取って、リヤカーか一輪運搬車(通称:ネコ車)で運ぶのが子供の役目でした。 牛もこの柔らかい若草が好みだったのか、いつもの干草より良く食べていました。まあ、人間でだったら「お替り」と言っていたのかもしれません。 以前はどこの農家の田んぼもこの時期一面蓮華草畑となっていましたが、私が小さい頃よりは、本当に少なくなりました。 田んぼ用の肥料が、化学肥料に変わったためか、牛や家畜が減って食べさせる草が必要でなくなったためか、理由は私も分りません。 まあ、でも私の自宅まわりは田んぼばかりですから、まだ、少しは蓮華草もあり、蜜蜂みたいな昆虫も盛んに飛びまわる時期です。 蜜蜂と言えば、この蓮華草にはほんの少し蜜もあり、子供の頃、舌にのせて吸い取った記憶もあります。今で言う自然・天然100%の蜜の味でした。 蓮華草は一般の方なら紫か白色の田んぼに咲く花と言うイメージを持っておられる方が多いと思います。しかし、私のような農家出身の人間にとっては、ただ単に田んぼに咲く花と言うだけではなく、牛、山羊、羊のエサ、あるいは稲の肥料になったりと、この時期大活躍する花との思いもあります。 ちなみに蓮華草の花言葉は各国色々とあるようですが、「幸福 」とか「心が柔らぐ」とかの意味だそうで、言いえて妙だなあと納得します。 (掲載:2005年4月25日) |
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