聞いた言葉・第235回目、「芸術分野に限っては、情熱が常に常識を上回るのです」
(When it comets to the arts, passion should always trump commo sense.)
芸術分野に限っては、情熱が常に常識を上回るのです。(When it comets to the arts, passion should always
trump commo sense.) 注:YouTube<【英語スピーチ】ロバートデニーロ皮肉交じりの卒業式スピーチ 日英字幕>より引用・参照。 今回の言葉は、俳優のロバート・デ・ニーロが、ニューヨーク大学のTISCH(芸術学部)の卒業式で語られた内容からです。(上記のYouTubeリンク先を参照) これから今回の言葉の感想より、話された方について先に書いていきます。演説者は、ロバート・アンソニー・デ・ニーロ・ジュニア<英語: Robert Anthony De Niro Jr.(1943年〜) 、アメリカの俳優、アカデミー賞など多数受賞>です。
どの役も今でも各シーンがよみがえってくるような名演技だったです。もう少し言えば誰も彼も真似できないような、個性的といいますか、その役になりきったような感じに見えました。また、見方を変えれば、こんな役もされるのかと想うほど幅が広く奥行きのある俳優さんと思っています。 常識を上回る才能を活かして 私は、高齢者になるまで芸術分野には、全く無縁な者です。そのため、今回の言葉「芸術分野に限っては、情熱が常に常識を上回るのです。(When it comets to the arts, passion should always trump commo sense.)」の実感も奥深いところまでは、分かりません。ただし、この言葉の前段に芸術学部以外の例えば看護・歯科・会計・法学部などを挙げ、その学部の卒業生ならば全員就職も可能で、その理由も話されていました。 それは、その分野の卒業生は、理性、論理、常識を使い成功、安定と保証のキャリアを選んだとのことのようでした。それに比べて(芸術学部の卒業生は自らの)「才能に気づき、夢を描き、自分の情熱を発見したでしょう。その感情が抑えきれなければ、ただ突き進むだけだ」と励ましておられます。 ![]() 以上のことから上野なりに考えると芸術分野を専攻された方々は、一般的な常識の範囲内で収まる感情の持ち主ではなく、ひたすら自らの才能を活かして表現していく仕事(芸術分野)を目指していく方々だろうなあと思いました。 受け入れ拒否の扉とは あと、先に紹介しましたロバート・デ・ニーロの「卒業式スピーチ」の中に、もう一つ、私なりになるほどなあと思う発言がありました。それは、次の「」内(要旨)でした。「皆さんには、生涯受け入れ拒否の扉が待っている。しかし、心配しないで(例えば映画の)配役がもらえなければ次(NEXT)に進むのです」とも述べておられます。 この「受け入れ拒否の扉」=「拒絶の扉」と言うのは、自分にあるのではなく、例えば映画俳優ならば制作会社、監督、シナリオ作家など、つまり自分の外にあるようなことを話しておられます。しかし、その時、役をもらえなければ「Next(次だ)」、次もダメならば、また「NEXT(次だ)」と言って卒業生を激励しておられます。ここからは、上野の推測ながらロバート・デ・ニーロさん自体が、まだ俳優として売れていない(有名でない)頃の実体験に基づく「NEXT(次だ)」の繰り返しだったのではと思われます。 やらずに後悔するよりも 今回の言葉と主旨は違うのですが、私の「聞いた言葉・第210回目、出る杭は打たれる、出ない杭は腐る、出すぎた杭は打たれない」ページに次の< >内のことを書いています。 <(前略) その能力が発展途上段階で、チャレンジ精神があるならば、それは、やらずに後悔するよりも、結果たとえ失敗して泣きを見たとしても、何か次のステップにつながるような気がします。(後略) >
この種の言葉は、芸術分野の方ならば「自分ならば上手く(成功する)」と思っても、先ほどの「受け入れ拒否の扉」が自分の外側に多々あるのですから、「やってみない」と評価もされない分野なのかなあと推測しました。 一般に口で、「芸術分野に限っては、情熱が常に常識を上回るのです」と言えても、日々の収入、生活、家族、将来などを考えれば、常識の範囲内が多いとも思われます。しかし、そのような事柄がありつつも、分かりつつも自らの夢を描きながら進まれる芸術分野の方々へ、私は何の力もありませんが陰ながら応援しています。 --------------------・・・--------------------・・・-------------------- (初回掲載:2025年10月6日、第二次掲載日;10月13日) |